包み方や結び方を少し変えるだけで、いろんな形に変化する
使い勝手がいい、風呂敷。
モダンなもの、かわいいもの、くすっと笑えるユーモラスなデザインなど、
色柄も豊富になっています。
ここでは、かわいいバッグや、
知っておくと役立つ作り方<包み方>をお届けします。
「風呂敷の楽しい使い方。豆知識&アイデア編」のお話もぜひチェックしてくださいね。
●お話を聞いた方
風呂敷専門店 むす美 山田悦子さん
むす美京都店
直営ショップは東京・原宿にもあります。
オンラインショップもあり。
伝統的な文様から、モダンなデザインまで500種以上の風呂敷が揃う、むす美。
人気ブランドのミナペルホネンや型染めアーティストkata kataとのコラボ、
竹久夢二シリーズをはじめとするオリジナルなど、
物を包んで贈るだけでなく、インテリアやおしゃれにも活躍する
楽しい提案が人気のお店です。
山田悦子さんによる風呂敷のワークショップも開催中。
『あたらしいふろしきのつかいかた(誠文堂新光社)』
『ふろしきスタイル(NHK出版)』など、著書も多数。
<※使用画像はむす美公式ホームページ、インスタグラムによる提供>
画像に出ている風呂敷は2018年7月現在のものです。
一部お取り扱いがないものもありますのでショップに問い合わせを。
Contents
風呂敷の包み方 覚えておきたい基本の結び方
結ぶことは風呂敷づかいに欠かせません。
風呂敷を結ぶ時に覚えておくと便利な結び方が、真結びと、一つ結びです。
山田さんのレクチャーに沿って結んでみましょう。
■真結び
一度結ぶとなかなか解けない、
でも解きたい時はさっとほどけるのがこの、真結びです。
これは NGな縦結び。
直角に交差する縦結びは、結び目がゆるみやすく、
きつく結んでしまうと、ほどけにくい結び方。
縦結びにならないように気をつけて。
■正しい、真結びの結び方。
両端をそれぞれ持って、
bを後ろにして両端を交差させます。
bを、aに巻きつけるように前に倒してから、
aの下をくぐらせて後ろへ。
aを左に倒して、bをその上にかぶせます。
かぶせてできた輪の中に、下からbを通します。
両端をぎゅっと引っ張ります。
■一つ結び
真結びと併用することで、風呂敷の包み方、
使い方のバリエーションが広がる結び方です。
■正しい、一つ結びの結び方。
端を持って、
輪をつくり、
手前から輪をくぐらせて後ろへ通します。
先端をぎゅっと引っ張って、完成です。
風呂敷の包み方 かわいいバッグの作り方
結び方をちょっと変えるだけで、トートバッグ、ショルダーバッグ、
リングを通せばかわいい、いちご型のバッグにと、
風呂敷でさまざまな形のバッグが楽しめます。
基本のドロップ型のしずくバッグと、アレンジを加えたお出かけバッグ、
バルーンバッグを教えていただきました。
さあ、つくってみましょう。
ドロップの形をしたかわいいしずくバッグ。
しずく型バッグの作り方
1 風呂敷を裏面にして三角にたたみます。
2 三角の左右の角をそれぞれしっかり一つ結びします。
3 両サイドが同じ長さになるように。
4 ふろしきを 表面にひっくり返します。
5 先端を真結びし、
6 結んだ両端を内側に入れます。
7 はい、かわいいしずく型バッグが完成です!
おでかけバッグの作り方
しずくバッグのアレンジ おでかけバッグ。
持ち手をつけたかわいいおでかけバッグも作ってみましょう。
しずくバッグの作り方1〜4を
おなじようにおこないます。
5 先端を一回深く結びます。
6 先端を真結びして出来上がり。
バルーンバッグの作り方
ふっくらした形がかわいいバルーンバッグ。
風呂敷の四隅をそれぞれしっかり一つ結びします。
端を長く残して結ぶのがポイント。
四隅を結ぶとこんな形になります。
隣り合う端どおしで真結びをして
持ち手を作れば完成です。
風呂敷でこんなかわいいバッグが作れるなんて、楽しいですよね。
1枚で、その日の、その時々の気分で形を変えて楽しめるのが風呂敷バッグならでは!
いちごバッグと呼んでいるころんとしたかわいい形。
専用のいちごリング(むす美で販売)を使えば
こんなバッグにもなります。
下の便利なふろしきパッチン(磁石でバッグの口が開閉できます。むす美で販売)を
使うと、穴にふろしきを通すだけで簡単にバッグがつくれます。
風呂敷の包み方 結び方。四角い箱も、長方形もこれでOK。
風呂敷は単に物を包むだけのものではありません。
贈る相手のことを想いながら、真心をそのなかに包む、
日本人が古くから大切にしている美意識があふれる、
素敵な暮らしの道具です。
おなじ形、おなじ包み方でも、絵柄によって印象がガラッと変わるのも
風呂敷包みの楽しいところ。
かしこまって贈り物を持参する機会は少なくなっていますが、
ちょっとしたお礼や、お祝い、お返しに、風呂敷づかいを楽しみましょう。
平包みや、お祝い包み、二つ結び、四つ結び、隠れ包みなど、
風呂敷に箱物を包んで持参するときの包み方を
覚えておくといろんなシーンで役立ちます。
とくに覚えておくと便利な、平包み、お使い包み、二つ結びの
きれいな包み方を教えていただきました。
平包み
平包みはいちばんシンプルだけれど、いちばん格が高い包み方なので、
ハレの日のかしこまったお祝いにも使えます。
■正しい平包みの包み方
1 主柄が奥にくるようにして風呂敷を裏返して広げ、
包むものを中央に置きます。
2 奥の端をかけて主柄の見え方を確認して包むものの位置を調整した後、
かけた奥の端をもとにもどします。
3手前の端を包むものにかけて、先端を箱の下に折り込みます。
4 左端をかけ、
5 角の端を整えながら右端をかけます。
6 奥の端をかけ、中身の幅に合わせるように調整し
先端を下へ巻き込み、完成です。
お使い包み
真結びをして包む、中身が安定して運びやすい包み方。
リバーシブルの風呂敷を使って、結び目に裏面がくるようにすると
おしゃれなアクセントになって素敵ですよ。
■お使い包みのきれいな包み方
風呂敷を広げて包むものを中央に置き、
手前の端をかけて箱の下に折り込みます。
奥の端をかぶせ、余った部分は下に折り込み、
左右の中央で真結びをします。
真結びの正しい方法は、
覚えておきたい基本の結び方の章を
見てください。
完成です。
風呂敷の包み方 長方形に便利な二つ結び
風呂敷の端と端が届かない、なんてことありますよね。
二つ結びは横に長い物を包むときにおすすめの包み方。
この方法ならヨガマットなども包めます。
■二つ結びのきれいな包み方
風呂敷の中央に包むものを置き、
風呂敷の手前と奥の端をトップにもってきます。
トップで交差させ、
手を持ちかえて、
そのまま左右に引っ張ります。
左方向に引っ張ったものと左端で真結びをし、
右側も同様にします。
結び目や全体を整えて出来上がり。
風呂敷の使い方 結び方でお祝いを華やかに!
ラッピングペーパーの代わりに風呂敷で包みましょう。
結び方をひと工夫するだけで、華やかに彩る、おしゃれな包み方ができます。
敬老の日やお誕生日のお祝いなどにぴったりです。
きれいに包むコツは、
包むものに風呂敷がフィットしていることと、
結び目をふんわり整えるのがきれいに包むポイント。
むす美のお店のお客さんやワークショップでも人気ナンバーワンの、
お花がアクセントになった包み方、花包みを教えていただきました。
四角いものはもちろん、丸いものも包め、贈り物がかわいく、
パッと華やいだ雰囲気になります。
花包み
■おしゃれな花包みの包み方
1 包むものを中央に置きます。
2 手前と奥の端を箱のトップにたぐりよせて
根元をしっかり握ります。
3 左右の端を2の後ろに回してそのまま後ろで交差させ、
前方に持ってきます。
4 前方に持ってきた左右の端を、たぐりよせた根元に巻きつけて
手前で真結びします。
5 先端から5cmほどのところをつまんで、
そこを中心に穴に差し込みます。
もう一方も同じく差し込んで花びらをつくり、
整えて完成。
この花包みの基本を覚えておくと、仕上げのひと工夫で、
さまざまなアレンジも楽しめます。
アレンジ方法は、むすび公式ホームページを。
http://www.kyoto-musubi.com/wrap/7change.html
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