NISAって聞いたことがありますよね。
NISAとは、2014年から始まった「少額投資非課税制度」のこと。
通常、投資をして得た利益には約20%課税されます。
しかし、NISA口座を使った毎年決まった枠内で行う投資で得た利益について、文字通り「課税しませんよ」というものです。
投資というと、海外に別荘を持っているようなお金持ちの人がお金をコロコロ動かして儲けている、というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、
それを誰にでも少額から始めやすくし、課税の対象としないことでおトク感もついてくるのがNISAです。
Contents
今さらですが、NISAとは
(日本証券業協会ホームページより)
そもそも、どうしてよくわからないNISAを始めてまで、投資をしたほうがよいのでしょうか。
今は超低金利時代。銀行に預けておいてもお金は増えません。
コツコツ節約していても、4月や10月になると
「今月からバターが値上げです」とか「小麦粉が値上げです」
なんてニュースが流れますよね。
お金は増えないのに、物価が上がっていっては貯蓄が減るばかり。
少しでも増やして備える努力が避けられない時代なのです。
宝くじを買うのも、主婦のみなさんが再就職や転職するのも、物価の安いところに引っ越すのも手かもしれませんが、
今すぐ、誰でも始められるのが投資というわけです。
投資というとリスキーに聞こえがちですが、「備え」と考えるのがいいのかもしれません。
投資の種類
投資とひとくちに言っても色々あります。
個人で企業が発行する株式を購入し、配当や優待品をもらう「株式投資」
金融商品を買い、プロに運用してもらう「投資信託」
外貨に交換して貯金し、利息やレートの差で利益を得る「外貨預金」
マンションなどを売買して利益を得る「不動産投資」
プロに運用してもらう投資信託は少しハードルが低いと言えますが、最初に資本や専門知識が必要なのはどれも同じです。
NISAをもう少し解説
(三井住友銀行ホームページより)
ではNISAとはどういうものでしょうか。
NISAは投資の種類ではありません。
投資の仕方のひとつです。
ざっくりいうと「NISA口座を使って投資すると非課税になる(使わないと非課税対象にならない)」のです。
投資には金融機関やネット証券などで専用口座をつくりますが、
すでに銀行やネット証券に口座を持っている人でも、
NISA非課税のメリットを受けるためには、NISA専用の口座が別途必要になります。
NISAの口座を開こう
(三菱東京UFJ銀行ホームページより)
NISA口座を開く手順は簡単です。
・証券会社や銀行を選ぶ
・個人番号カード(マイナンバー)、住民票の写し、申込書などを提出する
・税務署が口座の重複を確認
こうして口座開設完了です。銀行に給与や貯蓄の口座を作るのと、自分の行う手間はほぼ同じです。
いろんな銀行や郵便局など、たいてい一人で複数の口座を持っていると思いますが、
NISAは一人一口座と決めれています。
そのため税務署に調査され、重複して作っていないか確認されれば口座が開設となります。
1月1日時点で20歳を超えている人なら誰でも開設できますが、一人一口座は必須条件です。
初めての投資でネット証券は不安という場合、
貯蓄の口座を持っているなじみの銀行窓口でNISA口座を作るのも一つの方法です。
実際に窓口で説明を聞けるのは安心ですよね。
しかし、ネット証券会社の方が手数料は安い、対象となる投資の種類が多いなどのメリットもあり、
まずはホームページで比較検討しましょう。
口座を作ったそのあとは~投資先の選び方
(楽天証券ホームページより)
口座を作って満足してはいけません。口座を作ったらいざ投資です。
非課税対象となる投資額は最大120万円まで、最長5年です。
120万円のなかで、投資信託や株式などを購入します。
プロに運用を任せるタイプでも、自分で運用するタイプでも、好きなものを選べます。
選び方としては以下のような点に注意してみましょう。
① 分散投資型を買う
やはり、どこにどう投資していいかわからない初心者のうちは、『分散投資型』『バランス型』と呼ばれる投資信託がおススメです。
あらかじめさまざまな種類の株や債券などが組み合わされており、利益や損失をお互いにフォローできるためで、失敗が少ないとされています。
② 手数料の安いものを選ぶ
はじめは自分で株を売買するよりも、投資を信託する(投資信託商品を買う)ことが無難ですが、当然報酬を払う必要があります。
これが信託報酬です。
当然ですが、払うお礼が高いほどメリットが少なくなりますので、最初に確認しましょう。
また、買い付けの手数料も続けていくうちに響いてきます。
ホームページを比較すると、手数料無料をアピールしているところもあります。
③ コツコツ積み立てする
証券会社によっては積み立て投資がごく少額から行えるところがあり、
1銘柄あたり月々1000円から投資を続けることもできます。
年間120万円まで枠があるNISA制度でも、誰もが急にそんなにまとまったお金があるわけではありません。
家計をやりくりして、余ったお金を投資に回すという方法もできるのです。
NISAの問題点?
すでに投資をされている方に聞くと、NISAの問題点は
「損益通算(そんえきつうさん)ができない」ことだと言います。
最初に言ったように、投資で出た利益には税金がかかります。
一般の口座で投資をしている人がA口座で20万円の利益を出し、B口座で10万円損をした場合、
20-10で10万円にしか課税されません。
損をしたことは残念ですが、課税される額が減ったのはうれしい点です。
しかし、ほかの一般口座で利益を出し、NISA口座で損をしていても、
この引き算が適用されず、出た利益にまるまる課税されてしまいます。
どちらの口座でも利益が出ることが理想ですが、最低限NISA口座では損を出さない(ようにする)!
これが基本です!
実はNISA制度には終わりがある!
NISA制度、これからずっと続くものではありません。
2014年から始まっており、現状では2023年までのものなのです。
毎年120万円分運用でき、非課税となります。
来年もまた120万円分非課税で運用できます。
5年間が非課税期間ですので、終了後はその翌年の投資枠に移管したり、
解約もしたりもでき、これを2023年まで行うことができます。
2014年から始めている人は、びっしり10年間非課税で得しているのです。
乗り遅れずに早く始めた方がよい、というのはこういう理由なのです。
まとめ
NISAは個人が気軽に始められる非課税の投資制度ということがわかっていただけたでしょうか。
実際に投資先を選ぶところが初心者にはネックではありますが、
バランス型を選んだり、1000円からでも始めたりできるので、ともかくまずは口座を開設してみるのがよさそうです。
そして月末、おサイフに残った分をごほうびランチに消費せず、積み立ててみてはどうでしょうか。
数字が苦手なお母さんも、NISAをきっかけに投資に興味を持つことで、子どもの金融教育にもきっと役立つはずです。
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