お花<切り花>のおしゃれな飾り方アイデア集

■この記事を書いた人
ricorico
ライター・編集者。
暮らしまわりを中心に雑誌・カタログ・webなどで執筆中。

道ばたで摘んだ小さな草花。

花屋さんで見つけたかわいい実もの。

季節のうつろい教えてくれる花たちが、
毎日の暮らしのなかにあるだけで、心は、ほっこり。

一輪のヤグルマ草を花瓶にそっと挿してみる。
日々の生活にやさしくとけこんでくれる
そんな花のある生活を楽しんでみませんか。

花を飾る楽しみが、見つかる、広がるお話、
花のプロに聞いてきました。

お花と仲良くなりたい人へお届けします!

●お話をうかがった方

藤原和義さん
藤原奈々子さん
flowers&plants knospe(フラワーズ&プランツ クノスペ)

兵庫県・神戸 JR摂津本山駅南口近くにある
藤原さんご夫妻のフラワーショップ「knospe」は、
季節に寄り添う、日常づかいにぴったりな
かわいい花やグリーンが評判のお店。
おふたりの気さくな人柄も魅力です。
アレンジメントの花束やリースにファンもいっぱいで、
少人数で和やかな雰囲気のフラワーレッスンも人気。

和義さんはガーデニングを中心に、
奈々子さんは切り花などのアレンジメントを中心に活動。

公式HP:http://knospe.pw

花のおしゃれな飾り方!
切り花と仲良しになる第一歩は、下準備から。

きれいな切り花を長く楽しむためには、
お花を買ってきたら、水揚げなどの下準備を
きちんとしておくことが大切です。
下準備の手順とポイントを教えていただきました。

1.セロファンなどのラッピングを外します。

2.花瓶に挿したときに、水につかる茎部分の
葉っぱをすべて取りのぞきます。
葉を残したまま飾ると、バクテリアなどの
雑菌が繁殖しやすくなります。

3.少しきつめに新聞紙に包み直します。
このとき花の茎先は少しはみ出すようにして
新聞紙でくるみます。

4.水をたっぷりはったバケツの中で、
よく切れるハサミで、茎先を1〜2cmほど
切り、そのままバケツの水に1〜2時間
つけてしっかり水揚げをします。

切り花の日持ちをよくする、日々のケア。

お花を活けて飾ったら、
少しでも花の日持ちをよくしておきたいですよね。
そのためには、

1.毎朝、水を替えましょう。
2.バクテリアの発生を抑えるために、茎を少しずつ切りましょう。

水替えのときには、花を活けている花瓶や器もきれいに洗います。
汚れているとバクテリア菌が繁殖して花が弱ってしまいます。

飾っている間に花が弱ってしまった場合は
花を買ってきたときと同じように、
新聞紙にくるんで水の中で茎先を切り、
水揚げをすると元気になるそうです。

少しずつ茎を切るうちに、茎は短くなってしまいますが、
そのときは花瓶を変えて活け替えたり、
ほかの種類を1本、2本足していくようにすると、
雰囲気が変わり、長い期間、花のある時間を楽しめます。

切り花を活けやすい花瓶の選び方。

お花を何本かまとめてバランスよく活けるのは、
花を飾り慣れていない人にとっては難しいもの。

まずポイントにしたいのは花瓶選び。

花瓶の口(クチ)が広いデザインは、花の種類や
挿す本数によってはおさまりが悪くなります。
口の狭い花瓶がおすすめだそうです。

花瓶がなければワインボトルのような
口が狭い空きビンや、使わなくなったピッチャー
などでも楽しく代用できます。

花をおしゃれに飾る、おすすめの花瓶は4種類。

お花を飾る日が増えてくると、花瓶を揃える楽しみも
増えてきますよね。

花瓶は季節に合わせて、白、ガラス、木製、赤の
4種類揃えておくと活躍するそう。

少しずつ買い足して揃えてみませんか?

春の花には白い花瓶を使いましょう。

かわいい色の春のお花が咲きはじめると、心、ウキウキ。
白い花瓶はどんな色のお花とも相性がよく、
とくに春に咲く、かわいい色、ニュアンスの花たちとは相性ぴったり。

夏の花はさわやかなガラスの花瓶を。

ガラスの器はやはり定番。
近頃増えている色のガラスもおしゃれですが、
最初に手に入れるなら、花の色を選びにくい透明のガラスを。
暑い夏もさわやかな花あしらいができ、
水汚れがわかりやすいのもおすすめの理由。

秋の花や実ものはウッディーな花瓶を。

秋のお花飾りには木製の花瓶がおすすめ。
ドライな風合いの花や、
枝もの、実ものなどにもよく合い、
シックで大人っぽい雰囲気になってとてもおしゃれです。

花のある冬の暮らしには赤い花瓶を。

冬の赤い花瓶はとても使い勝手がよく、
クリスマスやお正月のお花飾りにも活躍します。
洋花にも、和の花にも合わせやすく、
活ける花材や花の色によってモダンに見えたり、
かわいくも見えたりと、
違う雰囲気を楽しめるのが魅力。

お花の飾り方のお悩み、解決。
さあ、お花をおしゃれに飾りましょう!

お花の水揚げがしっかりできたら、
さあ、お花を飾りましょう。

花の飾り方にまつわるお悩み、答えていただきました!

Q.お花のある暮らしを手軽に楽しむには?

A.お気に入りの一輪を空きびんや花瓶に挿すだけでも。
お部屋の雰囲気が変わって、心がほっと和みます。

スプレーバラや、スプレーマム、イタリアンベリーなど、
たくさん枝分かれしたお花や実ものならば、
何本かに分けて、玄関やリビング、寝室など、
いろんなお部屋に飾れるので、楽しみも広がりますよ。

Q.花瓶に注ぐ水の量は?

A.まず花瓶の8分目ほどまで注ぎます。
最初は花が水をよく吸うので、花を挿した後に
さらに花瓶の口元近くまで水を注ぎ足します。

Q.花の色や種類をあわせるときのポイントは?

A. 花の種類は3種類まで、
色は3色以内でまとめるのがおすすめ。
飾ったときにすっきりときれいに見えます。

Q.花を活けるときに、きれいに見える基本の長さって?

A. 基本は、花瓶の1.5倍の長さと言われていますが、
組み合わせる花や枝もの、グリーンなどによっても
きれいに見える長さは変わります。

Q. シャクヤクやあじさいなど、
ボリュームのある花を飾るとき、
バランスよく飾るには?

A.頭が重みで垂れた姿もかわいいのですが、
すっきり安定させたいときは、
茎を花瓶からのぞかせないくらいに、
花が花瓶からギリギリ出るくらいの長さに切って
挿すとバランスがよくなります。

Q.花瓶の口が広く、花がきれいにおさまらないときは?

A.花を重ねるような感じで挿して活けます。
花の頭を片方に寄せて活けると、
おさまりがよくなりますよ。

大きめの葉っぱなどのグリーンを花どめ的に一枚挿し入れると、
安定して、グリーンがアクセントになってきれいです。

Q.本数が多かったり、茎の太さもまちまちで、
うまく活けられないときは?

A. 花持ちは少し悪くなりますが、
花束のように、麻ひもや輪ゴムで花を結んでから
活けると、おさまりやすくなります。
毎日の水替えのときも組み直さなくていいので
ケアがスムーズになります。

Q.枝ものをほかの花とあわせたい。
 きれいに飾るにはどうすれば?

A. 枝ものなどの背の高い線のものを中心にして、
花瓶の口もとにボリュームのある花を合わると
すっきりした印象に。

この飾り方は、お正月のお花にもおすすめです。
松を中心にして、口もとには紅白の大輪の菊をあしらいます。
少しモダンにしたいときは、菊の代わりに
バラなどの洋花をあわせるときれいですよ。

<写真・knospe>

おしゃれな花の飾り方に取り入れたいのは、グリーン!

<写真・knospe >

お花を飾るときには、花あしらいに
グリーンを取り入れるのがおすすめだそうです。

季節感を大切にしているお花屋さんでは、
レモンリーフやユーカリ、アイビーやミスカンサスなど、
グリーンもさまざまな、素敵なものが揃っています。

グリーンを1本合わせるだけで、お花がイキイキとして、
全体のバランスがぐっとよくなるそう。

花数が少ないときにもボリュームや安定感がでます。

庭のお花を誰かにプレゼントするときも、
グリーンを一枚添えると、おしゃれな花束に。

かわいい切り花をドライで楽しもう。

<写真・knospe>

<写真・knospe>

ここのところ、やさしいニュアンスを醸し出す
ドライのお花が人気。
ドライブーケを注文する人も増えているそうです。

2〜3日花瓶に飾って生花を楽しんだら、
花を下向きにして吊るしてドライにしましょう。

とくに秋から冬は空気が乾燥していて、
ドライにするのにぴったり。

吊るすのにおすすめなのは、
100円ショップでも手に入る、
洗濯を干すステンレス製のシンプルなピンチハンガー。
インテリアの邪魔にもなりにくく、藤原さんも愛用中です。

天井から吊るしたピンチハンガーに、
1本ずつ、茎を挟んで下向きに
吊るしておくだけなのでとても簡単。

ドライ向きでない植物ももちろんあるけれど、
枯れるとどんな色になるのかな?
どんな風合いになるのかな?などと、
毎日少しずつ変わっていくのを楽しむのも
フレッシュな生花のかわいさとは違う楽しみが。

何本かドライになったら小さな花束にして飾ってもいいし、
たくさんできたら花瓶などに挿して飾っても素敵です。

<写真・knospe>
knospeさんのお店では、こんな風に、
さまざまなお花が天井から吊るされています。
これはドライ中のアナベル。

おしゃれで、楽しい、花の飾り方。アイデアヒント集

藤原さんご夫妻のかわいい飾り方アイデアをヒントに、
お花のある暮らしをもっと楽しみましょう。

1種類のお花をたっぷりと。

<写真・knospe>

お気にいりの1種類を、おなじ色で飾るときれい。
1本ずつの花先の方向がまとまりにくいときは、
麻ひもで茎を結んで。

グラスの中の小さな花束。

<写真・knospe>

やさしい印象の素朴な花を1本ずつ、束ねて飾る。
入れ口ギリギリの長さに茎を短く切った姿がかわいい。

水替え時に茎を切って短くなってしまったときにも、
花やグリーンをこんな風に束ねて飾っても素敵。

くるくる巻いただけ、リース。

<写真・knospe>

山帰来(サンキライ)の青い実のリース。
しなりやすいツルなら、
こんな風に巻くだけでおしゃれなリースに。

キャンドルをハーブのリースでおめかし。

<写真・knospe>

テーブルや窓辺に飾ると素敵です。
ハーブでつくったリースの輪のなかに、
水に浮かべたキャンドルを。
クリスマスにも使いたい、おしゃれで楽しいアイデア。

壁をちょこんと彩る。

<写真・knospe>

近頃増えているモダンな掛け花入れ。
茶花のように、掛け花入れを使って、
壁を飾るのも楽しい。

掛け花入れは作家monoton(モノトン)さんの作品。

吊るす花飾り、スワッグ。

グリーンや花を束ねて、
壁や窓辺などに吊るす人気の花飾り、スワッグ。

スワッグ風に組んで楽しみたいときは、
背丈の長いものを奥にし、
手前に短いものがくるように束ねて、
麻ひもやリボンで結び、
壁や窓辺などにかけて楽しみましょう。

スワッグは日ごとにドライになっていく姿も
いい雰囲気です。

ふわふわ、スモークツリーがかわいい。

<写真・knospe>

ミモザやユーカリの花束のスワッグ。

<写真・knospe>

フレッシュなハーブを束ねた香りのいい花束を
スワッグスタイルで。

<写真・knospe>

お花畑からお引越し? 土っぽい陶器の器に。

<写真・knospe>

ぽってりした陶器のボウルに入れた
お花畑みたいな色とりどりの花たち。

ドライのお花の額縁仕立て。

<写真・knospe>

額縁に見立てた木枠のなかに、
ドライのお花を吊るしただけで、
こんなかわいい姿に。

バスケットからあふれる花たち。

<写真・knospe>

お花を活けるのが上手になったら、チャレンジしたい!
かごづかいのお花飾り。

オアシスを使ったり、
バスケットに隠れる花瓶に花を挿して、
そのままかごに入れて飾っても。

バスケットはドライのお花を飾ってもよく似合います。

おしゃれな、のっぽさんスタイル。

<写真・knospe>

狭い花瓶の口から、すっと伸びた姿がきれい。
短い草花も茎を花瓶の底までつけず、
グリーンで花留めしてこんな風に飾る方法もおしゃれ。

ハッピー・ハロウィンの花あしらい。


<写真・knospe>

白いかぼちゃをあしらった、
ハロウィンのテーブルコーディネートの花飾り。

ダリアや実ものなど、秋らしい植物たちといっしょに飾ると、
洋にも和の佇まいにもしっくりなじみます。

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