
kope
専門雑誌編集者を経て、2人めの出産を機にフリーエディターに。フラと校正が趣味。字を書くこと、人と話すこと、コーヒーが好き。
今年の夏は本当に酷暑です。
水分、塩分は欠かさず取るように心掛けていますが、気づくと
「お茶よりスポドリばっかり飲んでいる」
「ずっと塩レモンのアメをなめている」
なんてことになっていませんか?
ふと、
「ずっと甘みのあるものを口にしていて、虫歯大丈夫かな」と気になりました。
もちろん熱中症リスクには代えられませんが、歯みがきも十分に行いたいところ。
今回は市販されていて入手しやすいおススメの子ども用歯みがき剤を実際に購入し、使用感をレポートします。
夏休み中のだらだら食べ、夜更かしなどでお口の環境も崩れがちですが、好みの歯みがき剤を選んで、楽しく歯みがきしましょう!
最後に、歯科衛生士さんに聞いた歯みがき剤の選び方、歯みがきのコツを紹介します。
Contents
- 1 子ども用歯磨き剤6種類全部実際に使ってみました!
- 1.1 子ども用歯ブラシにもつけやすい細口が便利な歯みがき剤 キシリデントライオン こども ぶどう香味
- 1.2 大人用を使う前に試せるミント味のこども薬用ハミガキ剤 Doクリア薬用ハミガキ ソフトミント
- 1.3 子どもも歯が命。エナメル質修復成分のある歯みがき剤 アパガード アパキッズ ラムネ
- 1.4 歯科材メーカーが作った、家庭で使える歯科用こどもハミガキ剤 Check-Up kodomo(チェックアップ コドモ) グレープ
- 1.5 歯周病菌を殺菌する薬用成分配合の子ども用歯みがき剤 薬用GUMデンタルペースト こども
- 1.6 仕上げ磨き中も口の中が見やすい透明ジェルの子ども用歯みがき剤 こどもクリニカジェルF グレープ
- 2 イライラしない歯みがきのための歯みがき剤選び
子ども用歯磨き剤6種類全部実際に使ってみました!
子ども用歯ブラシにもつけやすい細口が便利な歯みがき剤
キシリデントライオン こども ぶどう香味
(ライオン公式サイトより)
ライオン/60g/医薬部外品/ハミガキ
<成分> ソルビット液、PG、無水ケイ酸A、香料(ぶどうタイプ)、キシリトール、サッカリンNa、無水ケイ酸、ポリアクリル酸Na、酸化Ti、ラウリル硫酸Na、キサンタンガム、フッ化ナトリウム、パラベン |
キシリトールはトウモロコシなどから採れる成分を原料にした天然素材の甘味剤。
砂糖と違い、酸を生成しないため虫歯の原因になりにくいとされています。
子ども用の歯ブラシや仕上げ磨き用歯ブラシはヘッドが小さく、歯みがき剤が出すぎてプチストレスに感じることがあります。
「キシリデントライオン こども」は、出口が約2㎜という細さ。
この使い勝手は一度経験するとリピートしたくなります。
★使ってみた!
ソフトペーストと書かれているだけあって、歯みがき剤自体が生クリームのようにやわらかく、口の中で有効成分が広がる理由が分かる気がします。 低発泡タイプが多い子ども用歯みがきのなかでは泡立ちがよく、良くも悪くも「磨いた!」という気がする歯みがき剤です。 |
大人用を使う前に試せるミント味のこども薬用ハミガキ剤
Doクリア薬用ハミガキ ソフトミント
(ドゥクリアブランドサイトより)
サンスター/70g/医薬部外品/ハミガキ
<成分> ソルビット、無水ケイ酸、還元パラチノース、無水ケイ酸、CMC・Na、ラウリル硫酸Na、アルキルグリコシド、リン酸2Na、リン酸1Na、香料(ソフトミントタイプ)、サッカリンNa、酸化Ti、フッ化ナトリウム(フッ素)、パラベン |
帰省や旅行先などで子ども用歯みがき剤を忘れ、子どもに大人用を使わせると、「マズイ!辛い!」といって磨いてくれなかった経験はないでしょうか。
また、ぶどうやいちごといった歯みがき剤から、そろそろ大人用と兼用にしたいと思っているご家庭でも、いきなり大人用は抵抗があるかもしれません。
子ども向けでミント風味の「Doクリア」は、移行時期の練習にちょうどよいソフトミント味。
歯みがき剤の甘い匂いや味が苦手な小さなお子さんにも使えます。
★使ってみた!
ぶどうやいちご香味の歯みがき剤と比べたらやはり少しピリッとした感じはありますが、市販の粒ガムのような香味。 においもキシリトールガムのようで抵抗のないお子さんもいると思います。 万が一、まだお子さんが嫌がって残ったとしても「甘ったるい」ということもなく、ママが使えます。 |
子どもも歯が命。エナメル質修復成分のある歯みがき剤
アパガード アパキッズ ラムネ
(アパガード公式通販サイト・サンギショップより)
サンギ/60g/医薬部外品/薬用ハミガキ
<成分> 精製水、ソルビット液、濃グリセリン、含水ケイ酸、無水ケイ酸、キシリトール、トレハロース、ステビアエキス、薬用ハイドロキシアパタイト、塩化セチルビリジニウム溶剤、ラウリル硫酸ナトリウム、香料(ラムネタイプ)、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン |
お母さん方には懐かしい「芸能人は歯が命」というCM、流行りましたよね。8月1日は歯が命の日だそうです。
生え変わり直後の大人の歯は軟らかく、虫歯になりやすいと言います。
そんな時期の歯を守る「薬用ハイドロキシアパタイト」(独自成分)を配合した子ども用歯みがき剤。
低発泡タイプ。
ハイドロキシアパタイトは歯のエナメル質や象牙質に含まれる歯の主成分。
アパガード製品に含まれている「薬用ハイドロキシアパタイト」は50nm(1nmは100万分の1mm)という小ささで、歯の再石灰化を促します。
売り上げの一部は盲導犬総合支援センターを通じ、補助犬育成や障がいのある方の社会参加の支援活動に役立てられるそうです。
★使ってみた!
ラムネ味というめずらしさも子どもには好評で、本当にラムネの香り、甘みがします。 若干キシキシした磨き心地を感じますが、泡立ちが少ないからかもしれません。 泡立ちが少ない分、仕上げみがきにも向いていると思います。 |
歯科材メーカーが作った、家庭で使える歯科用こどもハミガキ剤
Check-Up kodomo(チェックアップ コドモ) グレープ
(ライオン歯科材公式サイトより)
ライオン歯科材/60g/医薬部外品/ハミガキ/歯科用
<成分> ソルビット液、PG、無水ケイ酸A、香料(グレープタイプ)、キシリトール、サッカリンNa、無水ケイ酸、キサンタンガム、ポリアクリル酸Na、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、ラウリル硫酸Na、酸化Ti、フッ化ナトリウム、パラベン、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド |
薬用成分NaF(フッ化ナトリウム)配合の歯みがき剤。
歯をみがいたあとの、いわゆる「ぶくぶくぺっ」は、できるだけ少ない水で、1回すすげばよいと聞いたことがありませんか?
フッ素を留めるためにも、何度もすすがない方がよいそうです。
泡の多く出る歯みがき剤は成分が行き渡りやすいともいえる一方、なかなか一度ですすぎきれません。
「チェックアップ コドモ」は、少量洗口できる低発泡タイプです。
★使ってみた!
本当に泡立ちが少ないので、物足りなさを感じるかもしれませんが、その分、ライオンさんがおススメしている洗口方法(最初に歯みがき剤を吐き出し、大さじ1杯の水で5秒すすぐ)で十分すすげました。 細口タイプで低年齢の子どもハブラシにも仕上げみがき用ハブラシにも少量出しやすい点も○です。 |
歯周病菌を殺菌する薬用成分配合の子ども用歯みがき剤
薬用GUMデンタルペースト こども
(ガムラボより)
サンスター/70g/医薬部外品/ハミガキ
<成分> 歯磨用リン酸水素Ca、ソルビット液、濃グリセリン、PG、結晶セルロース、カルメロースNa、ヒドロキシエチルセルロース、香料(フルーツミントタイプ)、サッカリンNa、アルキルグリコシド、モノフルオロリン酸ナトリウム(フッ素)、塩化セチルビリジニウム(殺菌剤CPC)、酸化Ti、パラベン |
仕上げみがきをしても残ってしまう歯周プラーク(歯垢)の中の菌を殺菌してくれる歯みがき剤。
歯みがき剤の成分はどれもほとんど似ているのですが、GUMだけに入っているのが薬用成分CPC(塩化セチルピリジニウム)だと分かります。
フッ素で歯を強くするタイプは多くありますが、加えて歯周病菌を殺菌できるものはめずらしいのではないでしょうか。
★使ってみた!
フルーツミント味と書かれていて、どんな味か試すまで想像できませんでした。 実際に使ってみるとピーチ風味で子どもが好きなチューイングガムの味、という感じで、現在、筆者の子ども一番のお気に入り歯みがき剤です。 おいしいうえ、広口なので毎日たくさん出して使ってしまうのが難点です。 こういうとき、細口タイプの歯みがき剤が便利だと感じます。 |
仕上げ磨き中も口の中が見やすい透明ジェルの子ども用歯みがき剤
こどもクリニカジェルF グレープ
(クリニカブランドサイトより)
ライオン/60g/医薬部外品/ハミガキ
<成分> ソルビット液、グリセリン、PG、香料(グレープタイプ)、キシリトール、CMC・Na、カラギーナン、ポリアクリル酸Na、クエン酸Na、フッ化ナトリウム(フッ素)、グリセリン脂肪酸エステル |
歯みがき剤パッケージの裏をよく見ると、トゥースペーストと書かれています。
歯みがき剤の多くは白いペースト状です。
「クリニカジェル」は透明なジェル状なので、仕上げ磨きをしている際も、磨き残しの汚れや歯垢などが見やすいのが特長。
フッ素以外は食品に使用される成分と同様なので、初めての歯みがき剤にも向いていると言えます。
★使ってみた!
同じライオン製品のグレープ香味と比べても、香りは同等に感じますが、キシリトール配合だからか、若干甘みを感じます。 これなら子どもが仕上げみがきを嫌がらずやってくれそうです。 とろっとした透明タイプで、一見出した量が見にくいので出し過ぎに注意が必要です。 |
イライラしない歯みがきのための歯みがき剤選び
最近は食品や洗剤など、無添加にこだわる方も増えています。
環境への配慮などからも重要な問題です。
歯みがき剤に含まれる成分を懸念されるお母さんもいらっしゃいますが、歯科衛生士さんによれば子ども用歯みがき剤に使われている成分は問題ないとのこと。
その方も、ご自分のお子さんに無添加の歯みがき剤を使おうとされたことがあるそうです。
しかし、一度、いちごやぶどうといった〝おいしい″歯みがき剤の存在を知ったあとでは、まったく使ってくれなかったそうです。
「無添加歯みがき剤を使うなら、初めて歯みがき剤を使うときから」。
これが無添加歯みがき剤を導入する際にイライラしないコツだそうです。
また、香料が気になる方もいるかと思いますが、「それで歯みがきを好きになり、磨いてくれるならその方が大事」だと話してくれました。
パッケージのキャラクター、味や香りなど、子どもの好きなものを選ばせる、複数用意してその日ごとに選ぶといったことも、イライラを防ぐポイントです。
仕事に家事に、そして暑さで疲れもピークになる時間帯に避けて通れないのが子どもの仕上げみがき。
最近は「虫歯はお母さんの責任です」と言われる気がして、必死で仕上げみがきをされているご家庭も多いと思います。
しかし、それでも残念ながら虫歯になるときはなります。
やり方が悪いと言われればそれまでですが、せめてイライラせず歯みがきができますように、ぜひいろんな歯みがき剤を選ぶ参考にしてください。
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