ママもおさらい【マナー】がわかる!身につく!絵本7選

今年の夏は本当に暑かったですね。

食事を作る気力も、食欲もなくなるほどでしたが、季節はすっかり秋。

おいしいものの季節がやってきました。

もう5年も前になりますが、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことはご存知だと思います。

オリンピックイヤーに向けて、ますます注目の高まる和食。

ヘルシーでおいしいのは言うまでもありませんが、実はマナーが難しい和食。

和食に限らず、食事のマナーは子どもにもきちんと身に着けてほしいものです。

ハロウィンパーティやクリスマス、年末年始に向けて、会食やお呼ばれなどが増えるシーズン。

ママもおさらいできるテーブルマナーをはじめ、現代の子どもが身に着けたいマナーがわかるおすすめの絵本を集めました!

<マナーが分かる絵本7選>

タイトル通り、テーブルマナーのすべてがわかる絵本

『テーブルマナーの絵本』

髙野紀子 作
あすなろ書房

色鉛筆画のようなタッチで、とにかく絵も文字も盛りだくさん。マナー図鑑のような絵本です。

まだ文字になれていない年齢のお子さんには抵抗があるかもしれない…と思うほどの情報量ですが、図鑑好きの子なら興味を持って読み進めることができると思います。

お箸の使い方、器の持ち方はもちろんのこと、ファミレスやファストフード店でのマナーについて描かれたページも子どもたちにぜひ読ませたい部分です。

天ぷらの食べ方、お茶のいれ方、和室のマナーなどは、私たち主婦も改めて参考になります。

これから年末年始など、ご主人の実家に行く前のおさらいになりますよ。

エルメス家で育った著者が解説する「テーブルマナー違反」が分かる絵本

(西村書店公式サイトより)

『およばれのテーブルマナー』

フィリップ・デュマ 絵と文
久保木泰夫 訳
西村書店

「エルメス四代目社長の息子さんが、テーブルマナーについて描いた本」と聞いただけで読みたくなりませんか?

どんな食事風景なのか、興味津々で読み進めると、著者が子どもたちのために描いた「テーブルマナーの違反例」が列挙されています。

マナー違反はそれぞれマイナス点数が決められており、点数が増えるとお尻を叩かれる、もっとマイナスがひどくなると、バルコニーから宙づりにされ、18歳以上だと家から追い出されるという、今の日本では問題になりそうな記述もありますが…。

しかし根底にあるのは、子どもたちが周囲を不快にさせず、自分も食事を楽しみ、また次回も呼んでいただけるような人物になるためのルールが描かれていることに違いありません。

子どもだけでなく、大人もやってしまいがちなマナー違反例も多く挙げられています。

素敵な絵で、どこへいっても恥ずかしくないエルメス家の作法を教えてくれたこの絵本、秋の夜長に親子でじっくり読みたい一冊です。

マンガでわかりやすく家庭内のマナーやルールを学べる一冊

(講談社公式サイトより)

『できた できた できた 花まる小学生になろう かていへん』

NHK「できた できた できた」制作班 制作協力
いぢちひろゆき まんが
講談社

2015年度まで、現在のEテレで「できた できた できた」という同名の教育番組がありました。

小学校高学年~中学生くらいのお子さんをお持ちのお母さん方なら記憶にあるのではないでしょうか?

お笑いコンビ・ジャングルポケットの斉藤さんが新一年生のガッツ王子を演じ(どう見ても大人です)、しっかりものの同級生たちから学校のルールを教わるという内容です。

メインは小学校でのルールですが、「かていへん」という回では、中村メイコさん演じるおばあちゃんに家でのマナーを学ぶ内容もありました。それをマンガで分かりやすくまとめたのがこの本です。

「できた」が重なると子どもたちに自信につながりますよね。

とにかくマンガで描かれているので、マナーやルールに興味のない子でもとっつきやすく、ちょっと不真面目なオチも描かれているのであっという間に読めてしまいます。

同番組の「学校生活編」をまとめた巻は、新一年生のお子さんへプレゼントにもおすすめです。

英語と日本語表記で、みんなが気持ちよくいられるルールを楽しく描いた絵本

(Amazonより)

『マナーをしることば』

アリキ 作・絵
谷地元雄一 日本語
偕成社

「みんながいっしょに、いいきもちでいられるルール。それがマナーです」と冒頭に書かれています。まさにその通り!

家のなかで、両親や兄姉と過ごしてきた子も、未就園クラスや預かり保育、外食など徐々に外の世界に出ていきます。ソーシャルスキルというと大げさかもしれませんが、人と人とが接するとき、不快な思いをさせないのは鉄則。

でも慣れない時期や子どもどうしが接すると、我を通したくなることもあったり、ケンカになったり、「だって、~だもん」と言いたくなることもたくさんあります。

ママはつい「がまんして貸してあげなさい」「お友達がかわいそうでしょ」などと言ってしまいますが、納得できずに泣いたりわめいたりも日常茶飯事です。

この本では、子どもどうしの会話を通して、「それはダメよ」「ああ、そうか」と解決していきます。

わざとじゃないのにぶつかってしまったときの対処や、車椅子に乗っている子が「じろじろみられたくないんだ」といった会話など、実は私たち大人もうまく説明してあげられないやりとりが載っている点も素敵なのです。

残念ながら出版元である偕成社のホームページを検索しても出てこず、購入は難しいようです。

図書館などで探してみてください。

意外と知らない和食のマナーを親子で学べる絵本

(PHP研究所公式サイトより)

『和食のえほん』

江原絢子 監修
PHP研究所

まるごと一冊和食だけ取り扱った絵本。冒頭にも書きましたが、和食はユネスコ無形文化遺産に登録され、世界中で人気があることは言うまでもありません。

ほぼ毎日食べている私たちも、和食のマナーは敬遠してしまいがちなほど難しいもの。

しかし、一度覚えてしまえば一生使える知識となります。

子どもは自分の家庭でやっていることが正しく、周りの家庭でもやっていると思いがちです。

最近は核家族化でおじいちゃん、おばあちゃんに食事のマナーを教わる機会も少なく、また今の若いおばあちゃんたちも「楽しく食べればいいのよ」と気にしない人も少なくありません。

筆者の息子も、帰省した実家でちらしずしに直接小皿のしょうゆをかけて食べたことがあります。

祖母である私の母は「いい食べっぷりね~」と目を細めるのみ。

本来、ちらし寿司は具を小皿のしょうゆに付け、酢飯と交互に食べるのがマナー。

食べ盛り男子が実際、そんなことはできないかもしれませんが、知っているのと知らないのとでは大違いです。

母親として、自分自身のためにも、子どもたちのためにも知っておきたい食事マナー絵本です。

これから国際化社会に生きる子どもたちの気づきになる本

(学研出版サイトより)

『それ日本と逆? 文化のちがい 習慣のちがい ①
モグモグ 食事のマナー』

須藤健一 監修
学研教育出版

国立民族学博物館館長・須藤健一氏監修の『文化のちがい 習慣のちがい』シリーズ。

「そばを食べるとき、音を立てるのは日本人くらいだ」「韓国の人はお茶碗を持たないで食べる」など聞いたことがあると思います。

子どものころ「え? インドの人って手で食べるの?」と、初めて知ったときは驚いた記憶があるのではないでしょうか?

日本と海外では気候や文化の違いから、食生活、そしてテーブルマナーも異なります。

日本でよいとされていることも海外の方にとっては気分を害することもあれば、その逆もあります。

たとえば、日本では残さず食べるよう言われますが、中国ではわざと少し残し、「もうお腹いっぱいです。こんなにたくさん料理を出せるほど、あなたは豊かなのですね」と表わすことがあるそうです。

歴史や文化を考えると分かるような気がすることでも、子どもにとってはハテナだらけです。海外にはいろんな国がある、というところから説明するのは簡単ではありませんが、身近な食事のマナーで見てみると、どうして違うんだろう? ほかの国はどうなんだろう? と大人でも疑問や興味がわいてきます。

食事のマナーのほか、生活スタイルやしぐさ、人生のイベントなど興味深いシリーズがあります。ぜひチェックしてみてください。

マナーと安全についても考えることができる親野智可等さん監修の本

(あかね書房公式サイトより)

『マナーと敬語 完全マスター! ② 家のマナーと敬語』

親野智可等 監修
オオノマサフミ 絵
あかね書房

食事や日常生活のマナーは小さいころから覚え、身に着けたいものですが、最近は小学生からスマホを使いこなしている子も見られ、SNS上でのマナーも軽視できません。

一方で手紙を書く習慣が減り、手紙の書き方を知らないまま大きくなってしまいそうです


子どもの友だちを家に招いたときのあるある話ですが、遊んでいいお部屋以外の部屋を開けて入ってしまったり、自分の家がマンションで、遊びに来た子が戸建ての子だと、下の階に人がいることが分からず、思わずソファから飛び降りたり、走り回ってしまったり。

このように子どもはいけないことと知らずにやってしまうこともありますよね。

マナーの基本である挨拶も大切なのですが、防犯の観点から「外で挨拶はしないよう言い聞かせている」という家庭もあります。

子どもながらに学ぶべきマナーはたくさんありますが、そのようなケースにならないとピンとこないこと、またルールという観点でみると、家庭ごとに違うことが多いのも実情です。

一つ一つ教えていくのは難しいですが、この本は間違い探しの要領で、「この子の行動はおかしいんじゃないかな?」と考えることができます。

それが正しいかどうか、我が家の場合はどうするかなどケースバイケースで話し合えるきっかけになる絵本です。

気持ちよく食べ、気持ちよく過ごすためにマナーの本を読んでみよう

今回は主に食事、テーブルマナーについてふれられる本を集めました。

日々の食事で必要なテーブルマナーは、いっしょにおいしく食べ、楽しい時間を過ごすためのものです。

普段、お兄ちゃんは塾、お父さんは仕事、自分とお母さんだけで食べているといった家庭も多いと思いますが、たった2人でも食事のマナーは必要です。

肉や魚など食材への感謝、食材を作ってくれた人への感謝、調理してくれた人への感謝は、何人で食べても必要なもの。

とはいえ朝や夕飯時はどうしても忙しい時間帯。

早く片付けたいし、イライラしてマナーどころじゃないという日もあります。

読書にも適した気候になってきました。

実際にバタバタしてしまう食事じゃない時間に、テーブルマナーなどの本を読んでみるのもおススメです。

また、家で起こりうる留守番や生活のルール、携帯電話のルールなどが載っている絵本も紹介しました。

今までの子どもの絵本では「携帯電話のルール」なんて考えられない項目ですが、これを間違うと、まさに気持ちよく過ごせないどころか、残念ながらいじめにもつながりかねません。

以前のように「子どもどうしで解決させるのが一番」「一度はケンカして学べばいいのよ」などと言っていられない時代のように感じます。

低年齢向けにSNSルールについてわかりやすく描かれた本が増えてきているので、機会があれば手に取ってみてください。

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