生活の中に防災を

前回は、まずは防災についてイメージを持つことが大事であることを、
国崎さんよりお聞きしました。

災害がどのようなものであるかを知ることによって、
「ウチでは、生き延びるために何が危険で、身を守るために何が必要なのか」
を考えることができます。

防災対策というと、避難グッズを揃えたりと、
まず地震にあった後の準備を思い浮かべる人が多いのでは?

でも、まずは地震から身を守ることが第一!
特に子どもは大人が守ってあげなくてはいけない存在です。

自分の命と引き替えにと思うのが親心ですが、親がいなくなってしまったら、その後、余震や避難のことを考えたら、子どもが生きながらえる確率も低くなってしまいます。

自分もこどもも守る!生き延びる!」
まずはそのための備えをしなくてはいけませんよね。

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地震に強い家とは

『巨大地震から子どもを守る50の方法』の著者 国崎信江さんは、
家族の命を守るために、地震に強い家を建てました。

自宅を安全空間にすることを目指されたのですね。
防災のために、家まで建てちゃうなんて、びっくりしましたが、
国崎さんのお話をお聞きして、納得しました。

──国崎さんは、防災のために家まで建てられたそうですが、
元々住んでいらっしゃった場所から離れた形でご自宅を新たに建てられたんですよね。
今から8年前というと、東日本大震災の前ですね。
その前に備えられたというのは、やはり防災に関するお仕事からでしょうか?

もちろん、私の仕事というのはあるんですが、
大切な家族の命と財産などを預けるわけですから
そこをしっかり守れる家を作りたかったというのがあります。
構想から完成まで3年くらいかかりましたね。
とくに、災害時を意識して避難しやすくしかも生活しやすい動線の確保や、
閉じ込められない部屋にするための間取りなどを時間をかけて考えました。
安全な部屋にするためには、できるだけ家具を減らせるよう、収納にも気を遣いました。

──その先生の知識をご本にできそうですね(笑)

あ、もう「震度7から家族を守る家」という本を出しています(笑)
ここまで出していいのかというくらいプラベート公開しています。

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国崎信江著 『震度7から家族を守る:防災・減災ハンドブック』 潮出版社

家族の命を守れる自宅に

──地震に強い家を建てるきっかけになったのが、阪神大震災だそうですが、その当時から強く思っていらっしゃったんでしょうか?

そうですね、その時にはマンションに住んでいましたけれども、
もし自宅を作ることがあれば、こういう家がいいなというのは、
ずっとずっと思っていましたね。
家族の命を守るために、自宅を安全空間にしたいと思ったんです。
家にいる子どもを心配するのではなく「家にいてくれればうちの子は大丈夫」
という自信のもてる家を作りたかったのです。

この国崎さんのお話しに、私はとても衝撃を受けました。
防災というとまず一番に頭に浮かんだのは、
持ち出すものについてや、備蓄食料のこと。
その程度の発想しかありませんでした。
国崎さんの、自宅を安全地帯にするという考えは目からウロコでした。
家自体を安全地帯にすることは、そこに暮らす家族の命を守ることになりますよね。
持出し袋がどうのという以前のコトだと思いました。もし、これから家を建てる予定があるなら、防災・減災を考えて建てることができますね。
今現在、住んでいる家やマンションでも、より安全な空間を作ることはできます。
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自宅を安全空間に。
例えば、寝室は大丈夫ですか?

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寝室は安全な場所になっている?

──例えば、寝室は大丈夫ですか?

大半の人が寝室の安全を確保しているようですが、4分の1は備えていません。
一日の約3分の1を過ごす場所、そう思ったら重要ですよね。
想像してみて下さい。
眠っている時に大地震が起こり、
大きな揺れで驚いて、目が覚めた時にはタンスの下敷きに・・・。
それどころか、眠ったまま天国・・・なんてことも!?
せめて寝室は揺れが治まるまで、
布団をかぶっていれば身は守れる状態にしたいですよね。

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転倒したら致命傷になりそうな家具は置かない。もしくは寝ている時に倒れてこない位置に置く。
ペンダントライトは振られて落ちるので、シーリングライトが〇
寝室にTVやPCがおいてある場合、防震シートを敷いたり、ひもで止める→TVなどは飛んでくる
窓がある場合は飛散防止シートを張る

などなど

寝室を安全にするチェック項目は、ネットや本などで学ぶことができると思いますが、
大事なことは「イメージする」こと。
もし大きな揺れが来た時に、起こりうることを、
災害の本で知っていれば、寝室を見回して、
どんなことが起きるのか想像することができます。

そうすれば、たとえ寝室の安全についてのチェックに書かれていなかったとしても、
ベッドの横に置いてある置物を見て、「あ、これは飛んできそうだから危ないな」と
気づくことができるわけです。
これは寝室だけでなく、すべての部屋に言えることですよね。

防災はついでにコツコツと

──でも、毎日忙しいし、まとまった時間なんて取れない。
片づけたり、安全グッズを買ってきて、
すべての部屋、家の様々な場所に取り付けるなんて、そんなに一気にできなーい!
どうしたらいいんでしょう?国崎さん!

私は「ついで防災」をオススメしていますよ。

──ついで防災?

ハイ、そうです。お買い物のついでに防災用品を買うのです。
100円均一でも防災グッズは手に入りますから、
普段のお買い物のついでに気がついたら買うわけです。

それからコツコツ防災と言っているんですが、一度にやろうとせずに、
例えば大掃除の時に、拭き掃除をしたらすぐに家具の滑り止めシートを貼るなどです。
これから夏になるので、模様替えのときに安全確保のために重いものを処分する、
凶器になりそうなガラス製品があれば、置く場所を変えるなど。
掃除のついでという軽い気持ちで、防災に取り組むと負担が少なくなりますね。

リストでなく付箋で防災する方法も

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ついで防災、コツコツ防災、いいですねー。
私みたいに頭でっかちだと、手順シートとかリストがないと、
何から手を付けていいか分からないと思ってしまうんですが・・・。
我が家として取り組むリストみたいなものは、最初に作るべきなんでしょうか?

そうですね、リストを作るのが、苦でなければ作るといいと思いますが。
ある方がやっていて感心したのですが、
私の本を読んでくださった方が、防災対策のページで、
ご自宅でまだ対策していないページに付箋を貼っていったそうです。
そして、書籍の通りに実行したページの付箋は外されて、
残りの未対策の箇所を見える化されていたのです。

本をマニュアルとチェックシートにしたってことですね。
わかりやすくていいですね。

そうですね。わかりやすいですよね。
あと付箋の数やページを見て、どこの部分ができていないということが、チェックできますよね。ご自宅に必要だと思った対策に付箋をつけておき、できたら外す。
とてもシンプルですよね。そうやって見える化すると達成感も得られやすいと思います。

実際に、国崎さんから教えていただいた、
本に付箋を貼っていく方法を試してみました。
やろうと思う防災対策に付箋を貼ることによって、
何をしなくちゃいけないのかがはっきりしました。

やることがわかっているので、気づいた時に買えるものを買ってくる。
掃除や片づけの時に、家具を固定したり、
窓を拭いた時にガラス飛散防止シートを貼ったり。
防災対策!と気負わずにやると、逆にどんどんできているような・・・。

防災を特別なものとせずに、生活の中に取り入れる。
ついで防災、コツコツ防災、オススメです!

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