
よちまま
美容専門学校を卒業後、エステも行う化粧品メーカーの美容部員や痩身・フェイシャル・脱毛を行う大手エステサロンのエステティシャンとして勤務。知識と経験を活かした美容系記事を中心に執筆するママさんライター。
いつものスキンケアで化粧水を使う方は多いと思いますが“拭き取り化粧水”を取り入れている方は、それほど多くないのではないでしょうか。
拭き取り化粧水を知ってはいるけど実際に使ったことがないという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで美容部員として化粧品の販売に携わってきた筆者が、拭き取り化粧水と化粧水の違いや拭き取り化粧水のメリット・デメリット、上手な使い方をご紹介したいと思います。
ぜひ毎日のスキンケアの参考にしていただければと思います。
Contents
拭き取り化粧水 その結果・効果とは?
「何だかくすんでるみたい」
「化粧水の浸透が良くない」
このように感じている方は肌表面に余計な古い角質が取り切れず残っていることが原因かもしれません。
拭き取り化粧水とは文字通り、肌を拭き取る化粧水のこと。
古い角質を拭き取ることで肌表面をやわらかくなめらかに整え、化粧水などの浸透を良くする効果が期待できます。
古い角質が溜まる原因とは
そもそも肌は3層構造になっていて肌表面に近い方から、表皮・真皮・皮下組織という作りになっています。
表皮は水分と油分を保つことで外的刺激に負けないバリア機能の役目をしています。
真皮は肌の弾力を担っている部分、皮下組織は毛細血管などが集まる部分になっているのですが、肌の見た目や触り心地などに最も関係してくるのが表皮です。
表皮は厚さ0.2㎜と大変薄いですが4層構造になっていて、一番下の層から日々新しい細胞が作り出されては肌表面に少しずつ上がっていきます。
これを「ターンオーバー」といい、作り出された細胞が肌表面から角質となって剥がれ落ちるまでの期間は28日間が理想的だと言われています。
しかし、乾燥や加齢などによりターンオーバーの28日間周期が乱れ、いつまでも細胞が剥がれず古い角質となって肌に溜まり続けます。
古い角質が溜まった肌はくすんだりゴワついた状態になります。
それはまるでティッシュペーパーを重ねたように1枚1枚は薄くても幾重にも重なり合うことで透明感がなくなり硬くゴワゴワしてしまうのです。
古い角質はクレンジングでは落ちない?
乾燥や加齢などによってターンオーバーが乱れ、肌に溜まり重なり合って硬くなった角質は残念ながら一般的なクレンジングや洗顔では落としきれません。
メイク=油分をクレンジング=油分で落とすのは簡単ですが、古い角質はたんぱく質で出来た肌細胞に油分や汚れなどが混ざり合って出来ているため、非常に頑固です。
また、力任せにこすって落とすことも難しいため拭き取り化粧水など専用のアイテムがおすすめなのです。
化粧水と拭き取り化粧水、何が違うの?
拭き取り化粧水についてお話ししたところで、化粧水との違いについても合わせてご説明させていただきたいと思います。
拭き取り化粧水 | 化粧水 | |
成分 | AHAなどの酸やアルコール、界面活性剤など | ヒアルロン酸などの保湿成分や美容成分 |
効果 | 古い角質を落とす
肌表面の汚れを落とす |
肌にうるおいを与える
美白など |
使い方 | 必ずコットンに出してから
肌を拭き取る |
コットンまたは手に出して
肌に付ける |
拭き取り化粧水に含まれる代表的な成分としてAHAがあります。
AHAとは角質をやわらかくほぐしてくれる天然成分で、りんごなどのフルーツ酸が良く使われます。
古い角質のターンオーバーを促し、なめらかな肌に整える効果が期待できます。
一方、化粧水はヒアルロン酸などの保湿成分やビタミンC誘導体などの美容成分が配合されているため、保湿や美白などのケアが目的ですから効果も全く違います。
自分の肌質や肌状態に合わせて、また期待する結果・効果によって使い分けたり併用することで、より効果を実感することが可能だと言えます。
拭き取り化粧水のメリット・デメリット
拭き取り化粧水の特長や効果を分かっていただいたところで、拭き取り化粧水のメリット・デメリットも合わせてご紹介したいと思います。
肌質や肌状態によっては刺激になってしまうこともありますから、ぜひ参考にしていただければと思います。
メリット
- 化粧水などの水分が良く浸透する
- 乾燥が良くなってしっとりする
- 美容液などの成分が良く浸透して効果が実感しやすい
- やわらかくなめらかな肌になって化粧ノリが良くなる
- 毛穴がきれいになり、ニキビや吹き出物が出来にくくなる
- キメが整ったツヤ肌になる
これだけいいことづくしなら拭き取り化粧水を使ってみたくなりますよね。
デメリット
- AHAなどの酸によってピリピリした刺激を感じることがある
- 拭き取る力やコットンの質によって肌に刺激を与えてしまう
- ピーリングにくらべれば肌への負担は少ないものの、全くない訳ではない
- アルコールが配合されていることが多く、肌が乾燥しやすくなる
- 界面活性剤が配合されているが多く、肌への負担になる
- ニキビや吹き出物がある場合は悪化させてしまう場合がある
アルコールや界面活性剤など肌への負担は少なからず考えられますから、肌状態を確認した上での使用をおすすめします。
拭き取り化粧水の上手な使い方
拭き取り化粧水のメリット・デメリットを理解していただいたところで、早速使い方についてご紹介します。
拭き取り化粧水を使う上でのポイントをまとめましたので使用前に参考にしていただければと思います。
拭き取り化粧水は化粧水とは別物で目的が違いますから正しく使いたいですね。
肌を清潔にする
まずは、何はともあれ肌をきれいにすることからです。
クレンジングでメイクや汚れをきちんと落としましょう。
拭き取り化粧水は汚れを落とす効果がありますが、あくまでも古い角質を落とすことが目的ですからより効果を実感するためにもメイクなど汚れはしっかり落としましょう。
拭き取り化粧水をたっぷりコットンに染み込ませる
拭き取り化粧水を使う際には必ずコットンを使用します。
拭き取り化粧水に含まれるAHAなどの酸によって古い角質がほぐされてやわらかくなり肌から落ちやすくなります。
落ちやすくなったところをコットンでからめとるようにして拭き取ります。
この時、決して強くこすらないこと、使用量を守って使うことがとても重要です。
少ない化粧水の量では摩擦が起きてしまいます。
たっぷりの拭き取り化粧水をコットンに含ませてやさしくなでるように拭き取ると、コットンの繊維に古い角質が付いて汚れが目で見てわかるほどです。
拭き取り化粧水の量や拭き取る力加減と同じくらい気にかけていただきたいのがコットンの質です。
拭き取り化粧水専用コットンの使用をおすすめしますが、手に入らなくても大判で厚みのある物を選んだり薄手のものを何枚か重ねて使うなど、肌にやさしい使い心地で拭き取っていただくことで肌への負担を抑えることが出来ます。
しっかりと保湿&保護する
拭き取り化粧水を使った肌は古い角質が落ちて水分や美容成分の浸透が良くなっていますから、いつも以上に念入りな保湿を心掛けましょう。
コットンを使ったローションパックなどもおすすめです。
化粧水で保湿した後はクリームや乳液などで水分が逃げないよう保護しましょう。
水分と油分のバランスが取れている状態こそバリア機能が高い「自分で自分を守れる肌」の状態と言えます。
使い過ぎに注意
古い角質を落として水分や美容成分の浸透を高めてくれるなら毎日でもやりたいという方もいらっしゃるかもしれませんが、拭き取り化粧水を使用する際には肌状態を確認することが必要です。
先にもお話ししましたように拭き取り化粧水には古い角質をやわらかくするAHAなどの酸や汚れを落ちやすくするための界面活性剤なども添加物が配合されています。
季節の変わり目や生理前などで肌が敏感になっている時は少しの刺激でも肌荒れの原因になってしまうことがあります。
また、ニキビや吹き出物が出来ている時は拭き取ることで刺激になり、悪化することも十分考えられます。
「肌がゴワついて化粧水が入っていかない」
「顔がくすんでいる」
といった肌状態でニキビや吹き出物などの肌トラブルがない場合には1日1回を目安に、毎日行うより肌状態を見ながら必要に応じてスキンケアに取り入れていただくことをおすすめします。
拭き取り化粧水をおすすめできない肌質や肌状態とは
拭き取り化粧水は次のような肌質や肌状態はおすすめできません。
- 敏感肌の方
- 季節の変わり目などで肌が敏感になりやすい方
- ニキビや吹き出物が出来ている方
- かゆみや赤みなど肌トラブルを抱えている方
先にもお話ししましたように、拭き取り化粧水には古い角質をやわらかくし落ちやすくするためのAHAなどの酸や肌の汚れを落ちやすくするための界面活性剤やアルコールといった添加物が配合されていますから、敏感肌の方や敏感になりやすい方は添加物による何らかの反応が出る可能性が考えられます。
また、ニキビや吹き出物がある方は拭き取るという物理的な刺激によって悪化する可能性が考えられます。
このことから出来れば拭き取り化粧水の使用を控えていただきたいですが、敏感肌の方向けの拭き取り化粧水やニキビや吹き出物がある方でも使える拭き取り化粧水を発売している化粧品メーカーやブランドもあるため、使用方法や使用量を守ってお使いいただければと思います。
口コミ上位の人気拭き取り化粧水5選
ここからは口コミサイトで人気の拭き取り化粧水を、良い口コミ悪い口コミと共にご紹介したいと思います。
同じアイテムでも、肌質や年代によってさまざまな意見がありますのでぜひ参考にしていただければと思います。
資生堂 オイデルミン
資生堂初の化粧品として発売されたオイデルミン。
その歴史は100年以上にもなり、多くの女性に支持されてきたアイテムです。
出典:資生堂公式サイト
クリニーク クラリファイングローション1.0
多くの拭き取り化粧水はアルコールが配合されていますが、こちらはアルコールフリーのため敏感肌の方にも支持されているアイテムです。
出典:クリニーク公式サイト
シャネル ル ブラン プレローション
シャネルの人気美白ラインの拭き取り化粧水です。
独特の香りが癒されると支持されています。
出典:シャネル公式サイト
クレンジングリサーチ クリア ローション
フルーツ酸配合の角質ケアブランドとして人気のクレンジングリサーチ。
ソープが有名ですが手軽に使えるローションもざらつきが取れると支持されています。
出典:BCL公式サイト
ナリスアップ コスメティックス ネイチャーコンク 薬用 クリアローション
角質除去などの取り除くケアと保湿などの与えるケアが同時に出来る、1本6役の使い勝手の良さが「忙しい朝にいい」と支持されています。
まとめ
「拭き取り化粧水と化粧水の違いは?拭き取り化粧水の上手な使い方」
いかがでしたでしょうか。
拭き取り化粧水はメインアイテムではないかもしれませんが、
「スキンケアの効果が感じられない」
「くすみやざらつきが気になってきた」
という方にとってはスキンケアを見直す前に、取り入れてみていただきたいアイテムだと言えます。
メーカーやブランドによって
「毎日使える」
「朝晩のどちらかだけ」
など使用方法が異なったり、口コミによっては
「毎日使うと肌荒れした」
「朝晩使っても大丈夫」
と肌質や肌状態でも使用感や効果が違ったりすることを改めてお分かりいただけたかと思いますので、ご自分の肌質や肌状態に合った方法でお試しいただければと思います。
最新情報をお届けします