よちまま
美容専門学校を卒業後、エステも行う化粧品メーカーの美容部員や痩身・フェイシャル・脱毛を行う大手エステサロンのエステティシャンとして勤務。知識と経験を活かした美容系記事を中心に執筆するママさんライター。
さまざまな肌の悩みの中で、セルフケアしやすいのが「鼻の角栓」です。
パックなどの鼻の角栓を取るためのアイテムも多く販売されていますし、ネットやSNSで鼻の角栓に関する記事を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、元美容部員でありエステティシャンの経験もある筆者が鼻の角栓を上手に取る方法をご紹介したいと思います。
ネット上で言われている鼻の角栓を取る方法についても調べてみましたので、合わせて参考にしてみてくださいね。
Contents
鼻の角栓の上手な取り方はこれ!
ネットやSNSでさまざまな方法が紹介されている鼻の角栓を取る方法の中から、上手な鼻の角栓の取り方をお教えします。
・皮脂を奪うようなスキンケアをやめる
・古い角質を取り除く
・徹底的に保湿する
この3つの方法は、すぐに鼻の角栓を全て取ることはできません。
しかし、鼻の角栓を少しずつ取っていきながら鼻の角栓ができにくい肌状態へと導いてくれます。
肌が荒れるのはあっという間ですが、肌を美しくするのには時間が掛かります。
自分の肌状態を確認しながら鼻の角栓ができにくい肌状態を目指しましょう。
今更聞けない鼻の角栓の仕組み
そもそも鼻の角栓はどうしてできるのでしょうか。
・古い角質が溜まる
・皮脂が過剰に分泌される
この二つが鼻の角栓が出来る主な原因と言われています。
鼻の角栓=皮脂と思っている方も多いようですが、実は皮脂+古い角質で出来ているのです。
皮脂は油分なので石鹸などを使った洗顔やクレンジングで落とすことが可能ですが、古い角質はたんぱく質で出来ているため石鹸などを使った洗顔やクレンジングでは落とせません。
本来、健康的な肌であれば約4週間、28日周期で古い角質が肌から自然に落ちていきます。
これをターンオーバーと言いますが、乾燥やストレスなどでその周期が乱れると古い角質がいつまでも肌表面に留まり、皮脂と混ざりあって毛穴を塞ぎます。
これが鼻の角栓が出来る仕組みです。
「毎日、念入りに石鹸で洗顔しているのに鼻の角栓が取れない」とお悩みの方も、鼻の角栓が皮脂だけで出来ているわけではないとわかると納得できますよね。
鼻の角栓の取り方 ウソ?ホント?
鼻の角栓が出来る仕組みをお話ししたところで、ここからはネットの口コミやSNSで話題になっている鼻の角栓を取る方法について調べてみましたのでご紹介したいと思います。
実際に試したことのある方も、やったことない方も参考にしてみてくださいね。
オリーブオイルと綿棒を使う
まず初めにご紹介するのはオリーブオイルと綿棒を使った鼻の角栓の取り方です。
綿棒にオリーブオイルを付けて、やさしくなでるように綿棒を動かしたりコロコロ転がすようにしたりしていくと鼻の角栓が取れるというものです。
綿棒を使うことで小鼻などの狭い部分までケア出来ることと、綿棒のやわらかさで刺激が少ないと言われています。
また、オリーブオイルやホホバオイルなどの植物由来オイルを使うことで肌にやさしくケア出来るという理由で話題になっています。
必要なものも綿棒とオリーブオイルなどの植物由来オイルだけでコスパがいいのもネットやSNSで注目されているポイントのようです。
先にもお話ししましたように、鼻の角栓は皮脂と古い角質が混ざったものですからオリーブオイルなどの植物由来オイルでは鼻の角栓を取ることは難しいです。
では、なぜ「オリーブオイルと綿棒で鼻の角栓が取れた」と話題なのでしょうか。
それは、綿棒を動かすことで毛穴も動かされて物理的に鼻の角栓が取れていたからです。
オリーブオイルで滑りやすくなっているうえに、綿棒を動かすことで押し出される形で鼻の角栓が取れたのだと考えられます。
ただ、いくらオリーブオイルを付けていても綿棒を動かすことで肌表面に摩擦が起きていることに変わりありませんから、おすすめのケアとは言いにくいです。
また、オリーブオイルなどの植物由来オイルとは言っても油分であることに変わりはないので、ケアした後にきちんと落とさなければ油分が酸化して肌荒れを引き起こしやすくなったりします。
一見、良さそうな鼻の角栓の取り方ですが肌への負担を考えると、頻繁にケアするのは控えることをおすすめします。
パックをする
続いて、パックで鼻の角栓を取る方法をご紹介したいと思います。
鼻の角栓を取るパックは大きく分けて2タイプあります。
鼻に付けて剥がすタイプと鼻に付けて洗い流すタイプですが、結論から言うと、どちらもおすすめは出来ません。
剥がすタイプのパックは鼻の角栓をパックに吸着させて剥がす時に毛穴から角栓を引き抜くものですが、鼻の角栓だけでなく肌表面の皮膚まで一緒に剥がしてしまいます。
場合によっては炎症を起こしたり肌荒れを引き起こしたりする原因にもなりかねますし、肌のバリア機能が低下することも考えられますから、剥がすタイプの鼻の角栓を取るパックはおすすめできないのです。
では、洗い流すタイプのパックはなぜおすすめできないのでしょうか。
洗い流すタイプのパックの成分として配合されているのが泥(クレイ)です。
クレイパックは角質を除去したり皮脂を吸着したりする効果が期待でき、フェイシャルエステティックでもよく用いられています。
しかし、セルフケアでクレイパックを行う際には気を付けた方がいい点があります。
1.パックをする頻度、回数
先にもお話ししましたように、鼻の角栓を取る洗い流すタイプのパックには汚れや皮脂を吸着する泥(クレイ)が配合されていることが多く、たくさん使ってしまうと皮脂を取り除き過ぎるため、肌を乾燥させたり余計に皮脂を出させることになったりしてしまいます。
2.パック後のケア
鼻の角栓を取る洗い流すタイプのクレイパックには皮脂や汚れを吸着する働きがあるとお話ししましたが、使った後には十分な保湿が必要になります。
フェイシャルエステティックでも、クレイパックの後には保湿を行うのが一般的ですからセルフケアでも同じことが言えます。
鼻の角栓を取ることに一生懸命になり過ぎてしまって、パックによって肌を傷つけたり肌荒れを引き起こしたりしては本末転倒ですよね。
鼻の角栓を取るパックは、使い方や使う回数に気を付けて取り入れることをおすすめします。
ピンセットを使う
次はピンセットを使って鼻の角栓を取る方法です。
この方法はネットでも賛否両論ですが、肌を傷つけないように毛穴から飛び出している鼻の角栓のみピンセットで引き抜くことは大丈夫と言われています。
しかし、鼻の角栓をピンセットで引き抜いた後の毛穴はぽっかりと開いている状態で、そのままにしておけばまた角栓が出来てしまいます。
冷たく濡らしたタオルで冷やして物理的に毛穴を引き締め、十分な保湿をして毛穴を小さく閉じさせるアフターケアが必須になります。
鼻の角栓が繰り返し出来る悪循環にならないためにも、少し手間ですがアフターケアは忘れずに。
押し出す
続いて、鼻の角栓を押し出す方法についてです。
オリーブオイルと綿棒を使った鼻の角栓を取る方法でもお話ししましたように、物理的に押し出すことは肌表面を傷つける可能性があるため、おすすめできません。
ニキビをつぶすコメドプッシャーという道具を使って鼻の角栓を押し出す方法もネットでは紹介されていますが、肌を傷つけないよう力加減や頻度、回数に気を付ける必要があります。
ピンセットで鼻の角栓を取る方法同様、アフターケアをしっかり行う必要があります。
オロナインを使う
画像:オロナイン公式サイト
次はオロナインを使った鼻の角栓を取る方法です。
洗顔やクレンジングで肌を清潔にしてから、たっぷりのオロナインを塗って10分ほどパックし洗い流してから市販の鼻の角栓を取るパックをするというものです。
本来オロナインは切り傷などに効果のある医薬品で、ニキビにも効果があると明記されています。
それはニキビの原因であるアクネ菌を殺菌する成分が配合されているからで、鼻の角栓や黒ずみにもこの殺菌成分が効果を発揮しているのではと言われています。
しかし、肌表面には私たちの肌を守るために必要な常在菌がいますから抗菌・殺菌効果のあるオロナインは刺激が強すぎます。
場合によっては肌荒れを引き起こす原因にもなりますし、本来の傷を治す目的と異なった使い方はおすすめできません。
ネットやSNSでも「鼻の角栓がビックリするくらい取れた」という意見があると同時に「肌が荒れて乾燥がひどくなった」という意見も見受けられました。
オロナインは医薬品であり、化粧品ではないことをお忘れなく。
鼻の角栓は取らない方がいいって本当?
ここまでネットやSNSで話題の鼻の角栓を取る方法についてお話ししてきましたが、鼻の角栓を取る方法を調べていくうちにこんな意見も見つけました。
そもそも角栓は取るからまた詰まる、肌のターンオーバーが整えば自然と落ちるから取らない方がいいという意見です。
では、そのままにしておくのかというとそうではなく、肌のターンオーバーを整えるための肌にやさしいスキンケアを推奨しているのです。
1.洗浄力の強いクレンジング・洗顔をやめる
2.セラミド配合など保湿力の高いアイテムを使う
このスキンケア方法、元美容部員でエステティシャンの経験もある筆者の意見としては、最も賛同でき、おすすめしたい鼻の角栓を取る方法と言えます。
古い角質を拭き取り化粧水やパックなどで落とすケアを取り入れつつ、このスキンケアを行うことで鼻の角栓を取り、鼻の角栓ができにくい肌状態へと導いてくれます。
即効性はないので、オリーブオイルと綿棒を使ったり押し出したりオロナインでパックしたりするよりは効果を感じにくいかもしれませんが、鼻の角栓ができにくい美肌は魅力的ですよね。
理想的な肌のターンオーバーは28日周期ですから、ターンオーバーを整えるには最低1カ月かかります。
まずは1カ月、鼻の角栓ができにくい肌状態を目指してスキンケアの見直しをしてみることをおすすめします。
鼻の角栓を取る方法はスキンケアにあり
先にもお話ししましたように、鼻の角栓を取る方法として最もおすすめなのは肌にやさしいスキンケアを行うことです。
ポイントは3つ、一つずつ説明していきますね。
鼻の黒ずみ対策には皮脂は奪わず汚れだけを取り去るスキンケアを
先にもお話ししましたように、鼻の角栓はクレンジングや洗顔では落とすことが難しいですが、鼻の黒ずみを薄くすることはできます。
鼻の黒ずみの原因の一つは、皮脂が肌表面に残り酸化したことで黒く変色するからだと言われています。
だからといって念入りに時間をかけてクレンジングや洗顔を行うと、肌のうるおいを奪ってしまい皮脂を過剰に分泌させる原因になりかねません。
おすすめはクレンジングクリームやミルクを使ったクレンジングを行うこと。
鼻の角栓ができた毛穴にもやさしく働きかけてくれて一石二鳥です。
鼻の角栓の原因 古い角質を取り除く
鼻の角栓の原因の一つである古い角質は本来、自然と剥がれ落ちていくものです。
しかし、乾燥やストレス、ホルモンバランスの乱れなどから古い角質がいつまでも肌表面に留まり、肌そのものを硬くしたり毛穴に詰まって角栓になったりします。
年齢と共に、肌のターンオーバーは乱れやすくなり古い角質が剥がれにくくなりますから、拭き取り化粧水や酵素配合の洗顔料、パックなどをスキンケアに取り入れて古い角質が剥がれやすい状態にしてあげることをおすすめします。
古い角質が剥がれることで、くすみが取れたり保湿効果も上がりますから毎日のスキンケアが楽しくなってきますよ。
鼻の角栓にはセラミド、ビタミンC誘導体配合のアイテムで徹底的に保湿する
鼻の角栓や黒ずみが気になる方の多くが皮脂の過剰な分泌も気にしていて、汚れや皮脂を落とすことに一生懸命になりやすい傾向にあります。
しかし、そのような方の多くがインナードライ肌だと言われています。
皮脂の過剰な分泌は乾燥が原因であることがほとんどですから、とにかく保湿を徹底することが鼻の角栓や黒ずみを改善する近道と言えます。
セラミド配合のスキンケアアイテムは保湿だけでなく、肌のバリア機能を高めターンオーバーを整える効果が期待できます。
更に、ビタミンC誘導体配合のアイテムは皮脂の過剰な分泌を抑え毛穴を引き締める効果が期待できます。
これらの成分が配合されたスキンケアアイテムを取り入れることで保湿プラスαの美肌効果を実感することが出来ますから、鼻の角栓や黒ずみにも働きかけてくれると言えますね。
まとめ
鼻の角栓の上手な取り方、いかがでしたでしょうか。
ネットやSNSでさまざまな情報や意見があると、何を参考にしたらいいか迷ってしまいますが自分の肌質や肌状態に合ったものを取り入れて、鼻の角栓や黒ずみのない美肌を目指していきましょう。
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