低学年読み聞かせのテッパン 実証済み!「ウケる」絵本7選

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■この記事を書いた人
kope
専門雑誌編集者を経て、2人めの出産を機にフリーエディターに。フラと校正が趣味。字を書くこと、人と話すこと、コーヒーが好き。

読書の秋ですね。
読書といえば小学校の「読み聞かせ」。
読者の方のなかでも、「やったことがある!」という方が多いのではないでしょうか。
ちなみに秋でなくても読み聞かせはあります。

今回は、特に小学校低学年の読み聞かせに役立つよう、筆者が実際に読んで子どもの反応が抜群によかった絵本と、読み方のコツも紹介します。
行事の多い秋、ちょっとお疲れ気味の高学年にも、単純でおもしろい絵本はウケますので、全学年対応です!

小学校の読み聞かせとは

これから小学校入学を迎えるご家庭はご存じないかもしれませんが、小学校には「読み聞かせ」というボランティアが存在します。

学校によっては図書ボランティアが全学年を統括して募集し、割り振っているところ、学級代表委員がクラスごとに読み聞かせ係を募るところ、初回の懇談会などで先生からお願いされて当番を決めるところなど、形態はさまざまです。

朝の職員会議時間、先生が不在の教室で子どもたちの見守り(見張り?)を兼ねて行われたり、業間休みや昼休みに図書室などに来る子どもたちに向けて行われたりします。

時間帯や形態はさまざまですが、基本的にクラス全員など大勢に向けて絵本を読んで聞かせるもの。

イメージとしては保育園や幼稚園の先生が、床に座った子どもを前に絵本を広げて読んであげている感じです。

寝入りばなに、子どもに絵本を読んであげた経験があるかと思いますが、大勢の子どもたちを前にして読むとなると、簡単そうでけっこう緊張します。

子どもが進級したり、2人目だったり、読み聞かせは経験すればするほど慣れてくるものですが、いくら緊張せず読めるようになったとしても、やはり子どもたちが聞いてくれないと落ち込みますし、反応がないとガッカリします。

名作と言われる類の絵本を読んで、男子たちに露骨に「つまらない」と言われたこともあります。

子どもたちにとって、読み聞かせはおもしろさ優先なんでしょうね。

そこで、読み聞かせ歴8年の筆者が読んだなかから、実際に子どもたちが食いつき、ウケたテッパン絵本を紹介します!

『へんしんトンネル』

あきやまただし 作・絵
金の星社 1,260円(税込み)

同じ言葉を連呼すると、途中から違う単語になってたという経験ありませんか?

この本では「ボタン、ボタン、ボタン…」と言い続けると、途中から「ボタンボタンボタン…タンボ、田んぼ?」となります。

あれれ?という気づきが楽しい、言葉遊び絵本です。

大人気の本なので、クラスの何人かがこの本を知っていたり、すでに仕組みを理解している子もいたりして、どう言葉が変化するかを先に答えてしまったり。

その前のめり感がほほえましく、子ども同士で、われ先にと答える反応のよい絵本です。

調べてみると「へんしんシリーズ」、15作品もあるんですね。

全部読んでみたい!

『ねえ、どれが いい?』


(評論社ホームページより)
ジョン・バーニンガム 作
評論社 1,500円(税抜き

私が主人の上司の奥さまから出産祝いでいただいた絵本です。

「さすが育児の先輩ママは海外のおしゃれな絵本をくださるなぁ」と思っていたのですが、これが低学年の読み聞かせで大ウケするとは、当時はまったく想像もしませんでした。

いろいろなシチュエーションでの究極のクエスチョン。

2択から4択まであります。

どれも選ぶにはちょっと抵抗のある部分もあって、仕方なくどれかを選ばなければならない。

選ぶ答えがその子、その子で違っていて、クラス中で「え~、それはやだ~」などと、ページごとに勝手に(?)盛り上がってくれる絵本です。

とても楽しい絵本なのですが、個人的には一番はじめに出てくるクエスチョンに、少し抵抗があります。

家の周りが変化するならどれがいいかを選ぶのですが、大雪か、大水か、ジャングルになるか、という選択肢。

最近の日本で頻繁に起こりうる災害が頭をよぎってしまって、幸いどちらも経験のない地域の小学校で読めることに感謝しつつ、無邪気に選べる子どもたちは幸せだなと感じました。

『うどんのうーやん』

岡田よしたか 作
ブロンズ新社 980円(税抜き)

我が子が幼児のころ、絵本というのは教訓的なものが含まれているものだと思っていました。

うそをついてはいけない、ともだちと仲よくしましょう、食べ物や生き物を大事にしましょう…などといったことが子どもながらに読後に残るものこそ絵本だと。

しかし、書店で幼児向けの絵本だけを見ていて気付かなかったのか、そういうブームなのか、単純におもしろい絵本がたくさん出ています。

ギャグ漫画とはいいませんが、教訓なんかはいっさいなく、ただ笑える絵本。この「うどんのうーやん」もそういった種類の1冊です。

関西弁の言い回しと、出てくる事象のナンセンスさが子どものツボにはまります。

えせでもなんでもいいので、関西人になりきったつもりで堂々と読むのがコツです。

うどんが歌を口ずさむところは、好きなメロディを付けて恥ずかしがらず歌いましょう。

岡田よしたかさんの「ちくわのわーさん」「こんぶのぶーさん」もおススメです。

『うんちしたのはだれよ!』


(偕成社ホームページより)
ヴェルナー・ホルツヴァルト 文
ヴォルフ・エールブルッフ 絵
偕成社

『うんこドリル』の大ブームからも、「うんこ」や「うんち」が子どもたちの永遠のテッパンネタであることはよくわかります。

海外でも同じなんだなぁと、初めてこの本を見たときに思いました。

この本はオチよりも、いろんなうんちの種類に子どもたちはウケていたように思います。

人間でも動物でも、うんちの色や形はいろいろありますよね。コロコロしてたり、ビチャビチャだったり。

それがリアルに言葉で表現されていて、読んでいるほうも笑ってしまいます。

会話調で進んでいく本文と、かっこ書きになった主人公の心の声を、声色を変えてそれっぽく読むと、よりおもしろさが伝わります。

この絵本、ハードカバーでしっかりした装丁の絵本なのですが、個人的に気になる点があります。

表紙の次と裏表紙の前(なんというのでしょうか、何も書いてない白紙の部分)、その装丁に、手すき和紙のような種類の紙が貼られています。

これが動物園の売店で見かける『ゾウのうんちを漉いて作った紙』に見えてしまうのです。

たぶんそんなわけはないのですが、勝手に感心してしまいました。

『うんこしりとり』


(白泉社ホームページより)
tupera tupera 作
白泉社 880円(税抜き)

うんこ続きですみません。

読み聞かせの終了時間が迫っても、子どもたちは「あと1分あるよ!もう1冊読んで!」と言ってきたりします。

そんなときに重宝するのが文字量の少ない絵本。

文字量が少なく、それでいて大ウケするのがこの『うんこしりとり』です。

私は書籍化される前、雑誌「コドモエ」付録だったころのものを持っています。

とじ込み付録ですので、読み過ぎてもうボロボロ。

その後、書籍化されたと知ったときはびっくりでした(出版社は最初からその予定だったのかもしれませんが)。

しりとりで「うんこ」といったら、次はこま、こいのぼりなどが思いつきますよね。

それだと普通のしりとりなのですが、もし、こまやこいのぼりがうんこをすると、延々と「こ」の付くものを探し続けないといけません。

けっしてうんこをしないものまで出てきて、子どもたちは大爆笑です。
最後はみんなも探そうと呼びかけて終わります。
心配症の私は、コウタくん、コナツちゃん、コハルちゃん、ココナちゃんなど、「こ」が付く名前の子がクラスにいないことを確認してから持参しています。

『ちゃんとたべなさい』


(小峰書店ホームページより)
ケス・グレイ 文
ニック・シャラット 絵
小峰書店 1,404円(税込み)

今回紹介する本で、唯一私が持っていって読んだものではない絵本。

その日ペアを組んでいた相手の方が読み、子どもたちが大ウケしていたものです。

主人公の女の子はおまめが嫌いで残そうとします。

お母さんがそれを食べたらごほうびをあげるからと、あれこれ垂涎の条件を出してきてくれます。

しかし主人公は頑固なのか、どんな条件にも屈しません。

どんどんエスカレートするうれしいごほうびに、「ありえない~」という子どもたちの笑いが止まりませんでした。

こういう大ウケの本を読んだ後にバトンタッチされることが少なからずあるというのが、読み聞かせのつらいところであります。

『パンダ銭湯』

tupera tupera 作
絵本館 1300円(税抜き)

これもtupera tupera さんの、比較的新しい絵本。最近読んで反応のよかったものです。

シャンシャンちゃんという名前もついた上野の赤ちゃんパンダも人気ですし、おススメ。

雑学クイズ番組や、子ども向けの科学読み物などでも、

「パンダは白地に黒か、黒地に白か」

といった問題がありますが、上野のパンダの赤ちゃん、生まれた時の映像は全身ピンク色でしたよね。

パンダはいつから黒白になるのか。

本当は何色なのか。

『パンダ銭湯』を読むとそれが分かります。

絵の隅々にクスっと笑えるポイントがあるので、子どもたちに見えるように最初から前に寄って来てもらうのがコツです。

読み聞かせ絵本選びのコツ

読み聞かせあるあるといえば、「どんな絵本を読んでいいかわからない」というのが一番の悩みです。

まずは、自宅にあって我が子が好きな絵本を持っていくのがおススメです。

自分の本を読んでくれると、子どもは喜びます。

さらに足りなければ、子どもと一緒に図書館で借りてもよし、紙芝居も大きくて見やすいので子どもたちに人気があります。

ただ、紙芝居は大きいので、当日が悪天候だと持ち運びにちょっと苦労します

ほかのクラスで子どもたちが喜んだ本を聞くという手もあります。

また、当番の時期によってハロウィンやクリスマス、おもちつき、海水浴など、季節ものを読むと子どもたちの反応がいいです。

季節ものの絵本は公共の図書館でもコーナーが組まれていることが多いので、時間がないときでもさっと見つけやすいです。

やってみよう! 読み聞かせ

前述したように、朝の自習時間を使った読み聞かせがある学校では、下の子の登園時間と重なったり、さらに小さい弟妹がいたりする方は朝から支度して出かけるのは難しいかもしれません。

また当番の日がいいお天気とは限らず、遠くまで歩いて学校に行かなければならなくなることも。

そんなことを考えて腰が重くなってしまいますが、大げさに言えば数ある学校ボランティアの中では、1、2を争う拘束時間の短さです。

フルタイム勤務の方でも朝の通勤前にさっと行けたりするのではないでしょうか。

お母さんが読みに来てくれると子どもは喜びますし、クラスの子どもたちの素直な反応を見ることができ、子どもの会話に出てくるお友達の顔と名前が一致します。

世の中にはいい絵本がたくさんありますし、オチがなくても、笑える部分がなくても、読んでもらったことは子どもたちの心に残ります。

筆者が読み聞かせをする学校では、月曜の朝が読み聞かせタイム。

週初めでなんとなくだるそうな子どもたちを楽しませようと思い、おもしろそうな本を選んで続けてきました。

ここではそんな経験から、子どもたちが楽しそうに反応してくれた本を紹介しました。

まだまだありますので、機会があればご紹介したいと思います。

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