事前準備で楽しく、安全に 「子どもだけで夏祭り」の危険をチェック

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梅雨がまだ始まったばかりですが、今年も暑い夏が予想されています。

梅雨が終われば夏! 夏と言えば夏祭り!

全国でも有名な浅草の隅田川花火大会や各地の七夕祭りなど、
大きなお祭りも目白押しですが、
近所の神社や広場で開催される自治体主催のお祭りも各地で行われますよね。

この時期、友達どうしでおこずかいをもってお祭りに行くのが楽しみ、
というお子さんも多いと思います。

ふだんはさせないお金を持たせた子供どうしの外出も、
「お祭りだし」「パトロールの役員さんも出ているし」「近所の広場だから」
などと油断していませんか?

子どもだけで行く夏祭りには、親でも気づかない危険がいっぱいあります。

安全に夏祭りを楽しむために、事前にチェックしておきましょう

夜店や露店で売られる食品の危険~食中毒

2014年、静岡市で開かれた花火大会の露店で売られた浅漬け冷やしキュウリが原因で、
腸管出血性大腸菌O157食中毒が発生しました。

厚労省ホームページでは「浅漬は、加熱や発酵の工程がなく、
製造工程で殺菌できないことから、洗浄・殺菌や、低温管理など、
原料から製品までの一貫した衛生管理が必要」と書かれています。

露店ではなかなか難しそうな条件です。

また、2015年には兵庫県の夏祭りで売られたケバブ(鶏肉、キャベツ、パン)が原因で、
腹痛や嘔吐により入院2名を出す食中毒が発生しました。

夏祭りの露店を想像すると汗だくのお兄さんが汗をふきふき調理していたり、
その手でお金を受け取ったりお釣りを渡したり、
風が吹けば地面の砂も舞うような環境です。

もちろんきちんと衛生管理されている露店もあるでしょう。

しかし、食品の安全管理を子どもどうしでは見分けることは困難です。

夜店や露店で売られる食品の危険~食物アレルギー

これは知人の姪御さんの話です。

姪御さんは重い小麦アレルギーがあります。

しかし中学生ですので、自分が食べられるもの、
食べられないものを理解し、必要なら確認したりして生活していたそうです。

その日は友だちと子どもだけでお祭りに行き、焼き鳥を食べました。

これまでも焼き鳥なら食べることができていたのです。

しかし、その日は焼き鳥を食べた直後に症状が出て救急車で運ばれましたが、
その後おさまったとのことで何よりでした。

子どもは「焼き鳥は前も食べられた。お肉が串にささっているだけだから小麦は入っていない」
と思ったのでしょう。

しかし、症状が出てしまいました。

大人なら「成形肉だったんじゃない?」と想像ができます。

しかし食べたのは鶏肉です。

例えば、実際に露店で出されているような牛カルビ串の成分を調べたところ、

牛肉・酵素・カゼインNa、調味料(アミノ酸)、リン酸塩(Na)
※原材料の一部に乳を含む

とあり、乳成分が含まれています。

小麦は含まれていません。

露店で食べた焼き鳥には小麦がついていたのでしょうか。

隣でベビーカステラでも売っていたのでしょうか?

疑問は残ります。

「アレルギーがあります。どんな成分が入っていますか?」と、
露店のお兄さんに聞けば教えてもらえたかもしれません。

しかし、にぎやかなお祭りで、
子供どうしでとなると聞けない可能性の方が高いと言えるでしょう。

聞いたところで、何が混入しているかはわかりません。

夏祭りで何も食べるなというつもりはありません。

露店ならではの食べ物も楽しみのひとつです。

しかし、アレルギーのありなしに関わらず、
食品にも危険があることは知っておいて困ることはないでしょう。

悪天候による危険~大雨・雷

最近の日本ではゲリラ豪雨という言葉が定着してしまいましたが、
本当に局地的な大雨が突然降り出し、
冠水するというニュースも珍しくなくなりました。

夏から秋にかけてのお祭りシーズン。

雷雨や豪雨が多い季節でもあります。

大きなお祭りでは悪天候の際の中止基準が明確かもしれません。

しかし、地域のお祭りはやぐらを組んだり、
花火を用意したり、露店や大型トレーラーが準備されるなど、
なかなか中止の判断がされないのが実情です。

実際に7年前、ものすごい大雨で広場は海のようになっているにもかかわらず、
実施された地域のお祭りに行ったことがあります(自治会の当番だったのです)。

それでも子どもたちは数人来ていました。

むしろ笑ってしまうほどの雨を楽しんでいるようでした。

しかし、雷も鳴っていて危険な状態です。

お祭りが行われるような広場には、
丈夫な建物などがまわりにないかもしれません。

(気象庁ホームページより)

気象庁によれば、
近くに安全な建物や空間がない場合、
「電柱、煙突、鉄塔、建築物などの高い物体のてっぺんを
45度以上の角度で見上げる範囲で、その物体から4m以上離れたところ(保護範囲)に退避。

高い木の近くは危険なので、最低でも木のすべての
幹、枝、葉から2m以上は離れる」こととしています。

また「姿勢を低くして、持ち物は身体より高くつき出ないようにする。
雷の活動が止み、20分以上経過してから安全な空間に移動」することとあります。

グラウンドで落雷に遭うという事故も聞きますので、
雷についても子どもと一緒に認識しておきましょう。

突然雲行きが怪しくなった、遠くでも雷鳴が聞こえたら要注意です。

自然災害による危険~地震

(「地震情報サイトJIS」より)

地震は夏に限って多いことはありませんが、
いつ起きてもおかしくないと言われているので取り上げてみます。

子どもたちは学校での避難の仕方を学んでいます。

防災意識の高まりからも、多くの人が自分の住む地域や職場近くの避難場所を
知っていることと思います。

しかし、出かけた先で地震に遭った場合、
どこに避難していいかはわからないという人が多いのではないでしょうか。

地震情報サイトJIS(http://j-jis.com/bousai/)には、
外出先での被災への備え方が記されており参考になります。

ここには笛やコンパス、懐中電灯、ラジオなどを最低限携帯することを推奨されていますが、
なかなか夏祭りに行く子どもに持たせるのは難しそうです。

それでも携帯電話、携帯電話を持っていない小中学生などなら
小銭(10円玉)、万が一の火災などで口を押さえる
タオルやハンカチ(ハンカチをもって外出しない男子、多いですよね)、
水分、電話番号を書いた紙、防犯ブザーなどは持たせたいですね。

外出先(知らない場所)で地震に遭ったら

(東京都防災ホームページより)

子どもだけで出かけて被災した場合、
友だちと一緒とはいえ、不安で早く帰りたくなるでしょう。

しかし、交通機関のマヒ、道路の寸断や周りの火災など、
お祭りができるような広場なら、とどまった方が安全かもしれません。

主催者もいるようなお祭りなら近くの避難所に誘導してくれることもあるでしょう。

事前に行き方を話し合い、行った先で災害に遭った場合の
連絡方法、避難場所、また家族とおち合う場所などは事前に確認したいものです。

東京都が発行する『東京防災』という冊子は、
地震以外の災害についても心構えが記されています。

価格も140円と安価で手に取りやすいのですが、
売られている書店が極端に少ないことが難点でした。

現在は電子書店での取り扱いもあり、
PDF版も公開されました。ぜひ参考にしてみてください。

防災ブック「東京防災」
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/1002147/index.html

楽しいはずのお祭りで起こった予想外の事故

2001年の明石花火大会歩道橋事故を覚えている方も多いと思います。

花火大会に向かう見物客が歩道橋上に集中し、
折り重なるように倒れてしまったことで起こった悲しい事故でした。

また、2013年福知山花火大会の露店で使われていた
携行用ガソリン缶が爆発した事故も思い出されます。

このような予想できない事故は、
直面したら防ぎようがないかもしれません。

しかし、居合わせただけの場合、
日頃の備えができていれば安全に避難したり、
家族と連絡を取り合ったりすることもできるのではないでしょうか。

小学生でも安全に! いざお祭りを楽しもう

お祭りは夏ばかりとは限りません。

浅草の三社祭や京都の葵祭は5月ですし、
同じく京都の時代祭は10月。雪まつりはもちろん冬です。

お祭りと言えば人が集まるもの。

そして楽しく、いつもよりちょっとハメを外してしまうのは
大人も子どもも同じではないでしょうか。

しかし、夏のお祭りだからこその危険が多いのは事実です。

親がついて行かず、お金を持って買い物も、
買い食いもできる子供どうしの外出。

それがお祭りの一番の楽しみかもしれません。

「お祭り楽しみだね。暗いから気を付けて、いってらっしゃい」
と送り出すだけでなく、一歩踏み込んで準備し、
子どもたちを危険から守ることで、
お祭りをより一層楽しむことができるのではないでしょうか。





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