新学期に読みたい[友だち]の子どもの本・絵本6選

■この記事を書いた人
kope
専門雑誌編集者を経て、2人めの出産を機にフリーエディターに。フラと校正が趣味。字を書くこと、人と話すこと、コーヒーが好き。

大好評!?主婦へえ「絵本シリーズ」第4弾です。

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に続くのは、新学期におススメの「友だち本」です。

新入園、新入学、進級など、新しい環境のなか、親子で緊張の日々を過ごしている方も多いのではないでしょうか。

保育所や少人数の幼稚園、小学校もあれば、大人数の幼稚園や、いわゆるマンモス学校もありますよね。

人数が多い、少ないに限らず、新しいクラスは「知っている友だちといっしょかな」「友だちができるかな」と誰しもが思うもの。

それは我が子が中学生になっても考えてしまいます。

親としても、「知った子と一緒になってほしい」「早くお友だちができると安心」と思いますよね。

しかし、露骨に「友だち作りなさい」とは言えないもの。

そこで、一緒に絵本を読みながら、親子で友だちについて一緒に考えられるものを選んでみました。

【園児向け】友だち絵本

『ともだちいっぱい』

(ひかりのくにホームページより)
新沢としひこ 作
大島妙子 絵
ひかりのくに 1,200円(本体)

園児にあるあるの「これはわたしの!」と、好きな絵本やおもちゃを独り占めする光景。

その子がそれを好きだと知っていて、取り上げにくる子がいるのも、園児あるあるですよね。

小学生の低学年などですと、いつも一緒に帰っている子に、「今日は●●ちゃんと帰るから」と言われ、我が子が「今日はひとりで帰ってきた…」と聞くことがあります。

こちらは小学生あるあるですね。

その悲しそうな表情は親としてつらいものです。

悲しいということもあるし、1人だと防犯上心配ということも頭をよぎります。

大人は「みんな同じ方向なんだから、3人でも4人ででも一緒に帰ってくればいいのに!」と思ってしまいます。

「友だちの友だちはみんな友だち」というと、お昼の長寿番組でのタモリさんのフレーズのようですが、本当にその通りだと思います。

それが園児や低学年にもわかりやすく書かれている絵本です。

友だちの友だちは、クラスの子や、人間だけとは限りません!

なにか苦手なものがある子も、「あの子が好きなら大丈夫かも」と思えるかもしれません。

【園児・低学年向け】友だち絵本

『イエペは ぼうしが だいすき』

(文化出版局ホームページより)
石亀泰郎 写真
文化出版局編集部 文
文化出版局 1,300円(本体)

デンマーク・コペンハーゲンに住む3歳の男の子、イエペ。

1978年初版の本ですので、イエペくんは今ごろ40代半ばでしょうか?

筆者と同年代です(笑)。

イエペくん、3歳にして100個も帽子をコレクションしているというからすごい!

幼稚園で遊んでいるときも、お弁当の時間も、いつもお気に入りの帽子をかぶっています。

お国柄や時代、園の方針などもあると思いますが、イエペくんの園には「みんな同じでないといけません」という雰囲気がなく、帽子をかぶっていても何も言われません。

自分も反省するところがありますが、今は人と違うことをしている人を見ると「ちょっと変わっている」と思いがちです。

そういった考えは、たとえ口に出さなくても、子どもに伝わってしまうかもしれません。

こだわりがある友だちがいたら、変わった子だね~と話すのではなく、「○○が好きなんだね」と認めてあげられるよう、子どもに伝えたいと思います。

【低学年向け】友だち絵本

『とん ことり』


(福音館書店ホームページより)
筒井頼子 作
林 明子 絵
福音館書店 900円(本体)

筆者は子どものころに引っ越し経験がありませんが、母は転勤族の家庭で何度も引っ越しをしたそうです。

やはりどこに行っても最初は不安だったと聞きました。

『とん ことり』に出てくる<かなえ>も引っ越しをした女の子です。

新しい町に友だちはいません。

引っ越しの片づけで忙しいお母さんも遊んでくれません。

そんなとき、新しい住所を誰にも教えていないのに、ドアについている郵便受けで《とん ことり》という音がします。

友だちを作るのは大人も子どもも勇気がいりますが、かなえに勇気を出して手紙をくれた新しい友だちを、ちょっと見習ってみようと思える、あたたかい気持ちになる絵本です。

『サザンちゃんのおともだち』

(偕成社ホームページより)
かこさとし 作・絵
偕成社 1,000円(本体)

サザンちゃんは学校に通う男の子。

カヤン先生は初めて習う算数を、バナナの数に例えて教えてくれるやさしい先生です。

サザンちゃんの帰り道には、キリン、ゾウ、シマウマ、ワニ、サイ、フラミンゴなど多くの友だちが待っています。

そこでサザンちゃんは林の中で学校を開き、動物たちに今日習ったことを教える先生に。

バナナで例えた算数で、お腹が空いてきて泣いちゃうキリン、歌がうまく歌えない動物たち、それでもサザンちゃんは8点、9点をあげてほめてあげます。

そして、動物たちはサザンちゃんに感謝し、サザンちゃんもいい気持ちで帰るのです。

子どもは教える(話す)ことで身に着くとは、どこかの学習塾のCMのようですが、確実に理解が深まり、子どもに自信を持たせることになります。

「自分のできることをお友だちに教えてあげると、自分がうれしくなるよ」、そう教えたいと思いました。

【中学年・高学年向き】の本

『みんなと仲よくなる 菜根譚』


(リベラル社ホームページより
野村茂夫 監修
リベラル社 発行・星雲社 発売 1,200円(本体)

菜根譚は400年ほど前の中国の古典。

「処世訓の最高傑作」と言われているそうです。

『「処世訓」とは、世の中をまちがいなくいきていく教えのこと。

器用にうまく世渡りするということではない』(前書きより)。

これだけで、「そういう子になってほしい…」と打たれました。

中学年・高学年になると、たいてい知っている子と同じクラスになります。

だから安心というわけではないのが難しいところ。

新しい友だちと知っている友だち、メンバーが変わってグループができると良くも悪くも化学反応が起こり、仲よくもなれば、ケンカも起こり、誰かを仲間外れにしようという空気が流れたりもします。

1学期中に運動会や遠足、修学旅行がある学校もありますよね。

チームで協力したり、班分けしたり、子どもたちは緊張の毎日だと思います。

「友だちとうまくいかない」「悪口を言われたら」「苦手な子がいたら」…そんな困った気持ちに、菜根譚の超訳がわかりやすく答えてくれています。

大人が読んで、子どもに話してあげるのもよいかもしれません。

『自己紹介から始めよう!』

(岩崎書店ホームページより)
鳥谷朝代 監修
岩﨑書店 3,200円(本体)

「こうすればきみも話せる」シリーズの1巻め。

具体的に自己紹介の方法やコツが書かれています。

春になると大人も子どもも、自己紹介をする機会が増えますね。

大勢の前でしゃべるのが苦手という子、多いと思います。低学年のころはできた子も、年齢が上がるにつれて照れが出たり、失敗を恐れて話せていたのにできなくなったり。

自己紹介の仕方なんて習ったことがないので、あらためて読んでみていろいろ納得しました。

この本では自己紹介だけでなく、授業で発表するときの方法も紹介されています。

最近では小学校、中学校とも、自分たちで調べる・まとめる・発表するという機会が増えています。

せっかくまとめたものを魅力的に発表できたらいいですよね。

監修の鳥谷朝代さんは、あがり症克服協会の代表理事。

保護者会などの自己紹介が嫌だと感じるママにも役に立つ内容です。

ちなみにこのシリーズ、『第2巻・友だちと会話を楽しもう』『第3巻・ワンランク上の話し方テクニック』があります。

子どもがひとりでいても大丈夫ですよ。

これは筆者が臨床心理士さんに言われて、心が軽くなった言葉です。

息子は園児のころ、友だちをつくるのが苦手で、できている仲間の中に入れず集団で遊んでいるのを外から見ている毎日でした。

親としてはそんな姿に心が痛くなりましたが、自治体の健康診断で育児相談コーナーにいた臨床心理士さんに「将来、弱い子ほどつるむのよ。一人でいられる子が実は強い」と言われ、ハッとしました。

小・中学生になると仲間がいるというのも大切です。

しかし、幼稚園や低学年のころは、「我が子と毎日いっしょにいてくれる友だちがほしい」と私が勝手に思い込んでいました。

「友だちが遊んでいるのを見ているだけで、楽しいと思っている子もいるんですよ」と幼稚園の先生に言われたこともあります。

いろんな子がいる、その子が楽しいと思っていれば、必ずしも毎日遊ぶ子や、親友のような子がいなくてもいいんですね。

何歳になっても友だちとのトラブルはつきものです。

そして、それをどう乗り越えていくかは何歳になっても難しい問題です。

直接的な解決策にならないかもしれませんが、子どもや親の心が軽くなるヒントがあるいろいろな題材の絵本や児童書があります。

今回は新学期、初めましてのころに読みたい本を紹介しました。

次回は「思いやり」や「仲間と協力することの大切さ」などがテーマの本をご紹介できたらと思います。

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